看護師の過去問
第106回
午後 問218

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問題

看護師国家試験 第106回 午後 問218 (訂正依頼・報告はこちら)

Aさん(24歳、初産婦、会社員)は、現在、両親と妹の4人で暮らしている。パートナー(24歳、会社員)と結婚する予定である。Aさんは、妊娠8週の妊婦健康診査で「朝起きると気持ちが悪くあまり食べられません。台所から食べ物の匂いがするだけで吐き気がします」と話している。

Aさんへの食事指導で最も適切なのはどれか。
  • 水分は温かい飲料にする。
  • 栄養のバランスのよい食物を摂取する。
  • 1回量を少なくして食べる回数を増やす。
  • カロリーの高い食物を積極的に摂取する。

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この過去問の解説 (3件)

01

悪阻(つわり)は妊娠5~6週目くらいから始まり、多くの人は16週頃に落ちつきます。
朝起きた時などの空腹時や香りなどによって気分不快や嘔気・嘔吐することがあります。

1 . 水分は温かい飲料にする。
×不正解
水分の摂取に関しては温度は好みの温度で摂ってもらって構いません。温かい飲み物だと、香りが広がるので嘔気をもよおす可能性もあります。よって、不正解です。

2 . 栄養のバランスのよい食物を摂取する。
×不正解
理想としては栄養のバランスを摂取したいところですが、つわりがある時には、食べられるものを、食べられる時に、が原則となります。少しでも食事をとることが大切です。よって、不正解です。

3 . 1回量を少なくして食べる回数を増やす。
〇正解
空腹になることで気分不快になりやすくなります。そのため、食べられるものを少しずつ食べて、空腹になりすぎないようにすることがつわりを軽減することにつながります。
よって、正解です。

4 . カロリーの高い食物を積極的に摂取する。
×不正解
食事量がつわりにより減るので、カロリーを補うという意味でカロリーの高いものを摂ろうとすると、体重が増加してしまう可能性があります。
よって、不正解です。

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02

つわりは妊娠5~6週ごろから出現し、14~16週ごろまで続きます。妊婦の半数以上に見られ、個人差も大きいものです。起床時に強く、においに敏感になる、吐き気、嘔吐などの症状が見られます。症状がひどく、嘔吐を繰り返し、脱水や栄養障害を伴うものを妊娠悪阻といい、食べられるようになるまで入院して、点滴治療をする場合もあります。

1.温かい飲み物である必要はなく、本人が飲みたいものを飲めるときに飲むと良いでしょう。温かいものでにおいが吐き気を誘発する場合もありますし、多量の水分摂取は嘔吐を誘発する場合もあります。

2.栄養バランスが良いことにこしたことはないですが、食べられるもの食べられるときに食べるのが良いでしょう。

3.空腹時に症状が出現する場合もあるため、1回量を少なくし、食べる回数を増やすことで空腹を避けます。

4.カロリーの高い食事は、体重増加をきたし、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などの合併症を引き起こす恐れがあるため、注意が必要です。

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03

1. ✖
気分不快は妊娠悪阻と考えられるため、本人の飲みやすい飲物で構いません。一般には冷たい飲料を好む人が多いといわれています。

2. ✖
栄養バランスは大切ですが、悪阻の時期は本人が好む食べ物を少量ずつ摂取し、エネルギーを蓄えることが優先されます。

3.〇
悪阻の時期は体調不良や嘔気から食が細くなりがちなので、食べられる時に少量ずつ食べることが望ましいです。

4. ✖
カロリーの高い食物を積極的に摂すると、過度の体重増加や20週以降に妊娠高血圧症候群などを引き起こす可能性があるため、不適切な指導です。

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