看護師の過去問
第108回
午前 問31

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問題

看護師国家試験 第108回 午前 問31 (訂正依頼・報告はこちら)

疫学的因果関係があると判断できるのはどれか。
  • 要因と疾病の関係が生物学的研究で得られた事実と異なる。
  • 特定の要因と疾病の関係に特異的な関連が存在する。
  • 要因と疾病の関係でオッズ比が1である。
  • 要因と疾病の関係が散発的である。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解:2. 特定の要因と疾病の関係に特異的な関連が存在する。

疫学的因果関係とは、疫学的方法(病気の原因あるいは伝染の経路について、有力な因子を統計的な大量観察により特定しようとする方法)によって証明された因果関係のことです。

1. →生物学的研究とは、ある病気と考えられる原因との因果関係やメカニズムを動物や細胞を用いて実験検証する方法です。例えば、新薬の開発をする際などに用いられます。
疫学的因果関係とは別の分野になります。

3. →オッズ比は、ある事象の起こりやすさを2つの群で比較して示す統計学的な尺度です。要因と疾病の関係において、オッズ比が1ということは、要因と疾病に関連がないことを表します。
要因と疾病には何かしらの関連があるため、不正解となります。

4. →散発的とは、連続ではなく、ある程度の間を置いて、繰り返し起きることです。統計では、ばらつきがあることを示します。要因と疾病の間には関連があるため、不正解となります。

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02

1 . 要因と疾病の関係が生物学的研究で得られた事実と異なる。
×不正解
疫学は統計的に関連があるのかを見る研究で、生物学的研究は因果関係やメカニズムを動物や細胞を用いて実験検証する方法なので、分野が異なります。よって、不正解です。

2 . 特定の要因と疾病の関係に特異的な関連が存在する。
○正解
疫学的因果関係があるというのは、要因と疾患に関連があることを指します。よって、正解です。

3 . 要因と疾病の関係でオッズ比が1である。
×不正解
オッズ比はある事象の起こりやすさを2つの群で比較して示す統計学的な尺度です。リスク比や率比と同じく関係がないのが 1 とされます。
よって、不正解です。

4 . 要因と疾病の関係が散発的である。
×不正解
要因と疾病の関係を統計で示した際に、偶然出た結果かどうかを評価するためにばらつき(=精度)を検討します。
ばらつきが「散発的」=「信頼区間が広い」のため精度が低いと評価できます。
疫学的因果関係を示すものではないので、不正解です。

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03

正解は2です。

疫学的因果関係とは、疫学的方法(病気の原因・伝染経路などそうなったことを説明することが不可能な場合を除いた、残された有力な事象を大量に観察し、原因や経路を特定しようとする方法)により証明された因果関係のことです。


1 . 生物学的研究(因果関係・メカニズムを動物や細胞を用いて検証する研究)により得られた事柄は、疫学的な分野とは異なるため、不正解です。


2 . 特定の要因と疾病の関係に特異的な関連性があります。
よって正解です。


3 .オッズ比(ある疾病への罹患しやすさを2つの群で比較して示す尺度)は、0から∞まであります。1ではその2つの群に関係性はないことを示します。
要因と疾病の関係は密にあるため、1になることはありません。
よって不正解です。


4 .散発的とは、物事が連続して起きず、間をおいて起こることです。 要因と疾病の関係は、絶え間なく関連し続けるものです。
よって不正解です。

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