看護師の過去問
第108回
午前 問33

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問題

看護師国家試験 第108回 午前 問33 (訂正依頼・報告はこちら)

トータル・ヘルスプロモーション・プラン<THP>で実施されるのはどれか。
  • がん検診
  • 健康測定
  • 一般健康診断
  • 特定健康診査

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2です。

THPとは、働く人の健康保持増進を目的としています。こころと体の健康づくりを推進しています。
事業者が行う内容として、産業医による健康測定を実施し、必要に応じて運動指導・保健指導・メンタルヘルスケア・栄養指導を行います。

よって、THPで行われるのは2です。

1のがん検診は、健康増進法に基づいて市町村が行います。

3の一般健康診断は、事業者が労働安全衛生法に基づき労働者に対し実施しなければなりません。血圧測定・血液検査・尿検査・心電図検査などを行います。

4の特定健康診査は、メタボリックシンドロームに着目した検診です。40~74歳の医療保険者が加入者に対して実施します。75歳以上は、各都道府県の高齢者医療広域連合が実施します。

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02

(正解) 2
(解説)
THPとは、Total Health promotion Plan(トータル・ヘルスプロモーション・プラン)の略称になります。厚生労働省が策定した「事業場における労働者の健康保持増進の指針(THP指針)」に基づいて行われる、働く人の心とからだの健康づくりのことです。1988年に労働安全衛生法が改正され、メンタルケアを含む健康の保持増進措置が事業者の努力義務として定められています。
THPの具体的な進め方には、2段階あります。1段階目では、研修を受けた産業医による健康測定の実施し、問診・診察(既往歴、自覚症状、診察所見など)・生活状況調査(仕事の内容、生活リズム、食生活、運動習慣、メンタルヘルスなど)・医学的検査(血液検査、尿検査、呼吸機能検査など)・運動機能調査(筋力、筋持久力、柔軟性、敏捷性、平衡性、全身持久性の6項目)を行います。この健康測定の結果によって、2段階目では個別指導を行います。個別指導は、所定の研修修了後に登録した専門職によって、運動指導やメンタルヘルスケア、栄養指導、保険指導が行われます。したがって、正解は「2」となります。

(補足)
他の選択肢については、以下の通りです。
1.がん検診:がん検診は、全ての事業所にて実施されてはいないため、THPには含まれません。よって、正解には該当しません。

3.一般健康診断:労働安全衛生法に基づく一般健康診断については、全ての事業所で義務付けられていますが、産業医が実施しているとは限らないこと、生活や運動状況などの内容も含まれていないことなどもあり、THPには含まれていません。よって、正解には該当しません。

4.特定健康診査:特定健康診査は、高齢者の医療の確保に関する法律第18条、国民健康保険法第82条に基づいて、40~74歳の被保険者・被扶養者に対して実施が義務づけられています。よって、正解には該当しません。

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03

トータル・ヘルスプロモーション・プラン(THP)は働く人の心とからだの健康の保持増進のための計画です。
①健康づくり計画、②健康測定、③健康指導、④実践活動、⑤生活習慣改善と職場の活性化→①に戻る
というサイクルでTHPは進められていきます。


1 . がん検診
×不正解
がん検診は健康な人に対して「精査不要」「要精査」を判定し、「要精査」の人に精密検査をしてがんの有無を判定する過程をいいます。
厚生労働省は、胃がん、子宮頸がん、肺がん、乳がん、大腸がんの5つを推奨しています。
THPには含まれないので、不正解です。

2 . 健康測定
○正解
健康測定(問診、生活状況調査、診察及び医学的検査)はTHPに含まれています。よって、正解です。

3 . 一般健康診断
×不正解
労働安全衛生法で定められており、事業主が実施する事を義務付けられています。雇用時の健康診断、定期健康診断(1年毎)、特定業務従事者の健康診断などのことです。
THPには含まれないので、不正解です。

4 . 特定健康診査
×不正解
40歳から74歳のすべての健康保険組合の被保険者・被扶養者を対象にメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の予防と改善を目的にした健康診査です。
THPには含まれないので、不正解です。

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