看護師の過去問
第108回
午前 問71
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問題
看護師国家試験 第108回 午前 問71 (訂正依頼・報告はこちら)
Aさん(77歳、男性)は、脳梗塞(cerebral infarction)による左片麻痺があり、右膝の痛みにより立位が困難である。端坐位で殿部をわずかに持ち上げることはできる。妻(77歳)は小柄で、体格差のある夫の移乗の介助に負担を感じている。
Aさんのベッドから車椅子への移乗の際、妻の介護負担を軽減する福祉用具で適切なのはどれか。
Aさんのベッドから車椅子への移乗の際、妻の介護負担を軽減する福祉用具で適切なのはどれか。
- 歩行器
- ベッド柵
- 電動介助リフト
- トランスファーボード
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は「トランスファーボード」です。
× 右膝の痛みがあるため、歩行器では負担を減らすことができません。
× ベッド柵は自力で立位が保てる人には有利ですが、Aさんの状態や妻との体格差も考えると介護負担の軽減には繋がりづらいと考えられます。
× 電動介助リフトは自力で移動できない人の身体を吊り上げ、目的の位置へ移動するものです。
Aさんは殿部をわずかに持ち上げることができるため、電動リフトは必要ありません。
〇 トランスファーボードであれば妻の介護負担も軽減でき、殿部を持ち上げられるAさんに最も適しているといえます。
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02
(正解) トランスファーボード
(解説)
まず、Aさんの情報を整理すると、左片麻痺・右膝の痛みにより立位困難・端坐位で臀部をわずかに持ち上げることは可能・妻は小柄で移乗介助が負担となります。立位が保持できれば、負担の軽減となる選択肢「歩行器」と選択肢「ベッド柵」ですが、Aさんは、立位保持困難であるため、介護負担の軽減にはならないと判断できます。
選択肢「電動介助リフト」とは、自力で移乗や移動の動作ができない場合に、身体を吊り上げ、ベッドから車椅子、トイレや浴室などの間の移動を介助するために使用する福祉用具になります。力がかかる部分を機械が補助するため、介助者の身体的負担が大幅に改善されます。しかし、Aさんの場合は、端坐位になって、臀部をわずかではありますが持ち上げることができるため、電動介助リフトは不適応になります。
最後の選択肢「トランスファーボード」とは、ベッドから車椅子への移乗負担を軽減してくれるもので、滑りやすく、ベッドと車椅子の間の溝を埋めてくれること、滑らせて横移乗させるため、患者を抱え上げる必要がなく、介護負担が軽減するという特性があります。Aさんの場合は、端坐位になり、臀部をわずかに浮かすことができることから、ベッド柵もしくは車椅子の手すりを利用して体を支えつつ、浮かすことのできた臀部の下にトランスファーボードを入れ、臀部を滑らせるようにすれば、ベッドから車椅子へスムーズ移乗することができ、その結果介助である妻の移乗介護の負担の軽減につなげることができます。よって、正解は「トランスファーボード」になります。
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03
正解は「トランスファーボード」です。
右膝の痛みがあり、立位困難なため、歩行器の使用は難しいです。
妻は小柄であり、夫との体格差があるため、ベッド柵による介護負担の軽減は難しいです。
端坐位で殿部をわずかに持ち上げることができるので、電動介助リフトは不要です。
正解です。
殿部を持ち上げられるため、トランスファーボードの利用で介護負担を軽減することができます。
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