看護師の過去問
第108回
午後 問153

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問題

看護師国家試験 第108回 午後 問153 (訂正依頼・報告はこちら)

死後の処置で適切なのはどれか。
  • 枕は氷枕にする。
  • 義歯を装着する。
  • 肛門には青梅綿、脱脂綿の順で詰める。
  • 和装の更衣の場合、襟は右前に合わせる。

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この過去問の解説 (3件)

01

1 . 枕は氷枕にする。
×不正解
体が曲がっているなどの理由があれば通常の枕を使用します。氷枕の水分が不必要な臭いの元になるので死後処置の際には使いません。

2 . 義歯を装着する。
○正解
義歯がないことで生前の顔と印象が変わってしまうことがあります。最後のお別れで親族、友人たちがお顔を見てもできるだけ違和感がないよう義歯は可能な限り装着しましょう。

3 . 肛門には青梅綿、脱脂綿の順で詰める。
×不正解
脱脂綿は字のごとく脂を取り除いた綿なので水分を吸収します。
青梅綿は脂分が取り除かれていないので、水分を吸収しません。

ご遺体は筋肉が緩んでいるので排泄物が出ないようにすることが目的で綿をつめます。
水分を吸収する脱脂綿が先、青梅綿が後の順になります。

4 . 和装の更衣の場合、襟は右前に合わせる。
×不正解

和装では「前」は「時間で見て前」という意味です。
問題文だと(着る人からみて)右側を先に、左側を後に着付けるということなります(対面している看護師からは襟元がカタカナの「ソ」にみえます)。それだと生前の着付けになるので、問題文は間違いということになります。

和装では左前にして着付けをし、帯は縦結びにします。

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02

正解は2です。

1)×
氷枕を使用する必要性がありません。
生前のように、自然なお姿でお見送りできるように支度させていただきますが、体位保持が必要な場合は枕を使用することがあります。
また、 口が開いてしまう場合は 早めに枕を高くして、 丸めたタオルを顎の下に入れておくことはあります。
しかし、氷枕を使うことはありません。

2)○
死後の処置後、ご家族や親しい方とのお別れの時間を過ごしていただきます。
義歯を装着することで、生前のお姿に近づけることができ、またお顔を美しく整えることができます。
口腔ケア後に義歯を装着し、口を閉じます。

3)×
脱脂綿→青梅綿という順番で詰めます。
脱脂綿は油分がないので水分吸収に適しています。それに対し、青梅綿は油があるので水を弾きます。そのため、この順番で詰めることで分泌物が出にくくなります。

4)×
和装の更衣の場合、襟は左前になります。
着物の左側を体の手前にし、右側が上にくるようにします。つまり、左前というのは左を先に重ねるという意味です。
左前は縁起が悪いとされていますが、左前は亡くなった方の死に装束の着方で、死は生の逆の意味を持つ逆さ事という考え方からきています。
逆さ事は普段行っていることの逆さまにする葬儀のマナーとされ、着物の衿合わせにも用いられています。

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03

正解は2です。

1は、円背などで身体の保持に必要であれば普通の枕などで見た目に必要な時に使用しますが、氷枕を必要な時はないので間違いです。

2は、義歯装着することで、頬が痩けないようにして、見た目が良くなるようにしていきます。

3は、体液の吸収のため先に脱脂綿を入れ、青梅綿で体外に排出することを防ぎます。問題は逆になっているので間違いです。

4は、死後は、着付けの際に「襟は左前」「帯は縦結び」といった日本の慣習があるため、「襟は右前」は間違いになります。

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