看護師の過去問
第108回
午後 問159
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問題
看護師国家試験 第108回 午後 問159 (訂正依頼・報告はこちら)
成人に行う頭部MRI検査で正しいのはどれか。
- 造影を伴わない場合は検査直前まで飲食してよい。
- 使い捨てカイロは装着したままでよい。
- 検査中は手足を自由に動かしてよい。
- 補聴器は装着したままでよい。
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この過去問の解説 (3件)
01
1)○
MRI検査では、造影剤使用の有無、検査部位により絶食の前処置が必要となります。
これは、食物残渣や蠕動運動が診断の支障とならないようにするためです。
また、造影剤副作用や気分不快などの嘔気嘔吐を防ぐためでもあります。
病院によって、絶食時間の違いなど多少の違いがあります。
・造影剤使用(検査部位にかかわらず)
検査4時間前から絶食、水やお茶なら検査前まで 飲水可能です。
・単純MRI検査(上・下腹部、骨盤部)
検査4時間前から絶食、水やお茶なら検査前まで 飲水可能です。
・単純MRI検査(上・下腹部、骨盤部以外)
食事・飲水制限なし
設問の頭部MRI検査はこちらに該当します。
・MRCP(上腹部MRI+MRCP)
検査4時間前から絶食、2時間前から絶飲です。
2)×
使い捨てカイロには鉄粉が入っていて、この鉄粉が空気に触れることにより発熱する仕組みです。
この鉄粉にMRI検査で発生する”RF波”があたることによっても発熱してしまうのです。
そのため、使い捨てカイロを身につけたままでは、検査中に熱が発生し火傷をする可能性があり危険です。
3)×
MRI検査は断片的に画像を撮影しています。
検査中、手足の位置や体位を変えないようにすることで、より正確な画像が撮影できます。
また、手足が接触することで誘導電位が生じ、火傷が発生することがあるので危険です。
4)×
MRI検査は、強力な磁気の力を利用して撮影する検査です。金属類を身に着けていることで、画像が乱れるだけではなく、MRI装置に金属が磁力で引っ張られて飛んだり、装置に引っ付いたりするため大変危険です。
撮影部位に関係なく、金属物は全て外します。
補聴器の他、眼鏡、ピアス・イヤリング、ネックレス、ヘアピン、かつら、コルセット、腕時計、鍵、入れ歯、携帯電話、磁気カード、エレキバン、使い捨てカイロ等があります。
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02
1は、飲食によって画像に影響を伴いません。また、造影剤も使わないので、アレルギー反応もないので、緊急時の可能性も低いので正解になります。
2の使い捨てカイロは、鉄を含んでいるので、MRIによる磁気に影響し、火傷なども発症してしまう可能性があるので間違いです。
3は、体を動かしてしまうことにより、画像が鮮明に撮れなくなってしまうので、頭部であっても他の部位を動かしてはいけないので間違いです。
4の補聴器は金属を含んでいるので、MRIの磁気によってアーチファクトがみられ正しい画像にならないので間違いです。
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03
強力な磁場が発生するため、心臓ペースメーカーや埋め込み型除細動器を挿入している人など検査が禁忌の場合があります。
1 . 造影を伴わない場合は検査直前まで飲食してよい。
○正解 造影剤を必要としない場合は直前まで飲食が可能です。
もし、造影剤を使う場合には医師もしくは検査技師にどのくらい禁食もしくは禁飲食となるのか指示を仰ぐ必要があります。
2 . 使い捨てカイロは装着したままでよい。
×不正解
カイロには鉄粉は空気やMRIで発生するRF波が当たることで発熱します。
検査中にやけどをする可能性やカイロが何らかの理由で破れてしまった場合に鉄粉がMRIの装置にくっついてしまい、装置が使えなくなってしまいます。
他にも、ニトロダームや湿布など肌に触れるもの、ヘアピンやピアスなどははずす必要があります。
3 . 検査中は手足を自由に動かしてよい。
×不正解
正確な画像を得るためにMRIの検査中はできる限り動かないようにしておくことがとても大切です。
体が動いてしまうことにより、ぶれた画像になってしまいます。
4 . 補聴器は装着したままでよい。
×不正解
補聴器に使われている金属がアーチファクトになり、正確な画像が得られません。
また、補聴器に使われている金属がMRIの装置にひきつけられて患者さんが怪我をしたり、装置が使えなくなる可能性があるため補聴器ははずします。
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