看護師の過去問
第108回
午後 問165
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問題
看護師国家試験 第108回 午後 問165 (訂正依頼・報告はこちら)
慢性副鼻腔炎(chronic sinusitis)の手術を受けた患者に対する説明で適切なのはどれか。
- 咽頭にたまった分泌物は飲んでも良い。
- 臥床時は頭部を低く保つ。
- 手術当日から入浴が可能である。
- 物が二重に見えるときは看護師に伝える。
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この過去問の解説 (3件)
01
1)×
咽頭にたまった分泌物とは、血液を含みます。
飲み込んでしまうと嘔気嘔吐などの症状が出やすいため、口から吐き出すように説明をします。
2)×
術後は、出血と腫れを予防するため頭部を高く保持します。
鼻の粘膜が一時的に腫れたり、鼻の中に血がたまることで、頭痛、頭重感などが起こりやすくなるため、頭部の位置は重要です。
枕やクッションなどを追加して頭を高くするなど、体位の工夫を行います。
3)×
鼻の手術では、粘膜切開を行うため、術後も切除部から出血することがあります。
そのため、手術終了時に鼻内にサージセルという止血用の自然に溶ける綿を挿入しています。
入浴は、血液循環を促進し、出血傾向となるため禁止です。
術後5日目程度でシャワー可能となり、1週間程度で入浴も可能となります。
4)○
慢性副鼻腔炎の術後合併症として、目の合併症(眼窩内側壁、内直筋損傷、視神経管損傷、眼窩内血腫、眼窩内蜂巣織炎)があります。
副鼻腔は奥で眼窩の内側と接しており、術時に眼窩の近くを操作するため、以下の症状が起こることがあります。
・眼窩周囲の腫れ
・物が二重に見える
・視力や視野に異常が起こる
術後合併症として観察しなければいけない項目です。これらの症状がある場合は、速やかに看護師に報告するという説明も行います。
抗生剤やステロイドの点滴、眼や眼窩に対する手術が必要になることがあります。
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02
1は、手術後であり血液などを含んでいます。飲み込むことによって気分不快が生じる可能性があるので間違いです。
2は、頭部を低く保つことによって、血液が集まりやすいため、圧迫感や頭痛を引き起こす可能性があるので間違いです。
3は、入浴によって血液循環が良くなるので、出血しやすくなりますので間違いです。
4は、手術による合併症の可能性があるので、すぐに看護師に伝え、医師の診察を受けるようにする必要があります。
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03
慢性副鼻腔炎は痛みと多量の膿性鼻汁を伴う疾患です。薬物療法が有効でないときに手術が行われます。
1 . 咽頭にたまった分泌物は飲んでも良い。
×不正解
咽頭にたまった分泌物は血液などを含んでおり、飲み込んでしまうことにより気分不快になることがあります。そのため、たまった分泌物は吐き出すように指導する必要があります。
2 . 臥床時は頭部を低く保つ。
×不正解
臥床時に頭部を低く保つことで血液が頭部に集中しやすく、頭痛が起こることがあります。また、分泌物を吐き出しやすくするためにも頭部は高く保つことが大切です。
3 . 手術当日から入浴が可能である。
×不正解
手術の後には止血のためにサージセルが使用されたり、複数のガーゼを鼻腔内に入れていることがあります。入浴することで血液の循環がよくなり出血してしまうので、当日の入浴はできません。
4 . 物が二重に見えるときは看護師に伝える。
○正解
手術中に眼窩内を傷つけると目が見えなくなったり、物が二重に見えることがあります。医師の診察が必要となるので、視力に関する症状があるときには看護師に伝えるように患者さんに説明します。
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