看護師の過去問
第108回
午後 問233

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問題

看護師国家試験 第108回 午後 問233 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文を読み問いに答えよ。

Aさん(40歳、男性、会社員)は、うつ病(depression)と診断されていた。最近、仕事がうまくいかず、大きなミスを起こし、会社に損失を与えたことから自分を責め不眠となり、体重が減少した。ある朝、リビングの床で寝ているAさんを妻が発見し、大きな声で呼びかけたところ、Aさんは1度目を開けたが、すぐ目を閉じてしまった。ごみ箱に、からになった薬の袋が大量に捨ててあり、机には遺書があった。救急搬送後、意識が清明となり、身体的問題がないため精神科病院に入院となった。

入院後3か月、Aさんは退院予定となり、元の職場に戻るための準備をすることになった。Aさんは「すぐに仕事に戻るのではなく、規則正しく生活することなどから、段階的に取り組むほうがいいのではないか」と訴えていた。
Aさんの職場復帰を含めた退院後の生活を支援するために適切なのはどれか。
  • 自立訓練
  • 就労移行支援
  • 就労継続支援
  • 精神科デイケア

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この過去問の解説 (3件)

01

1 . 自立訓練
×不正解
知的障害や精神障害がある人が入浴や食事などの日常生活動作に関して自立できるようにする訓練の事です。
Aさんの日常生活動作に関する情報はありませんが、Aさんは「規則正しく生活することなどから、段階的に取り組む」ことなので、希望にかなっていないことがわかります。よって、不正解です。

2 . 就労移行支援
×不正解
就労移行支援は精神障害者、発達障害者などの障害者、難病の人が対象になっています。対象者が障害や難病が理由で仕事に就けない場合に、個人が希望する資格所得、一般企業への就職支援を行います。
Aさんは元の職場に戻る予定なので、この支援は必要ではありません。よって、不正解です。

3 . 就労継続支援
就労継続支援は、一般企業に就職することが困難な人に対して行われる支援です。この支援では主に働く場を提供し、A型とB型に分けられます。A型では、契約が行われます。B型では雇用契約が行われませんが、その代わり、対象者の障害のレベルや体調によって仕事をマイペースに行うことができます。どちらのタイプでも作業を通し、働くために必要な技能や知識を身に着けていくことができます。
Aさんは、退院後は元の仕事場に戻る予定なので、この支援は必要ありません。よって、不正解です。

4 . 精神科デイケア
〇正解
精神科デイケアは精神疾患の再発防止や社会復帰などを目的としています。デイケアに通う、という目的があることで、日常生活のリズムを整えることができます。また、対人関係の改善や、本人・家族の精神的な安定につながります。
Aさんの退院後の希望は「規則正しく生活することなどから、段階的に取り組むほうがいいのではないか」ということのなので、Aさんの希望にかなっています。よって、正解です。

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02

正解は4。
すぐに仕事に戻るのではなく、規則正しく生活することから段階的に取り組む…とあるので、最初から就労移行支援や就労継続支援を使用するのではなく、まずは精神科デイケアから始めていくのが適切です。自立訓練は障害者対象の、身体機能または生活能力の向上のための訓練なので、Aさんには不要と思われます。

参考になった数0

03

「すぐに仕事に戻るのではなく、規則正しく生活することなどから、段階的に取り組むほうがいいのではないか」というAさんの発言から、すぐに就職するつもりはなく、日常生活を送れるようになるところからやってみたいとの意向が見えます。よって4の精神科デイケアを利用しながらすこしずつ日常を取り戻していく方法が正解です。


1 . 自立訓練法は自己暗示により心身をリラックスさせ、気持ちの安定・健康増進を図る方法です。Aさんはすでにうつ症状は軽減されており、これを現時点でやる必要性はないです。
よって不正解です。


2の就労移行支援、3の就労継続支援は就職に向けての支援の方法です。よって不正解です。

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