看護師の過去問
第109回
午前 問2

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問題

看護師国家試験 第109回 午前 問2 (訂正依頼・報告はこちら)

運動習慣が身体機能にもたらす効果はどれか。
  • 肺活量の減少
  • 耐糖能の低下
  • 免疫力の向上
  • 中性脂肪の増加

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この過去問の解説 (3件)

01

正解:3
(解説)
運動することにより、白血球の一種であるリンパ球が増え、リンパ球の一種であるNK細胞が増加するとされています。したがって、運動することにより免疫機能が活性化し、免疫力の向上につながります。よって、正解は「3」となります。
(補足)
1について:運動習慣によって、心肺機能が強化され、最大換気量の増加が期待されます。肺血流が増大し肺胞量が増加するため、肺活量は増加します。よって、正解には該当しません。
2について:耐糖能とは、血糖値を正常に保つためのグルコースの処理能力のことをいいます。運動時には大量のエネルギーが筋肉で必要とされ、血中のブドウ糖を大量に消費し、血糖値を抑制するように働きます。よって、運動は耐糖能の改善に関係しているため、正解には該当しません。
4について:脂質や糖質は胃や腸から吸収されたあと、血中に取り込まれ、エネルギーとして消費されます。しかし、余ってしまうと肝臓で中性脂肪に変わり、体内に蓄えられます。運動することで、筋肉が鍛えられると基礎代謝が上がり、エネルギーを消費する量が増加し、体内に蓄えられた中性脂肪を減らすことができます。よって、正解には該当しません。

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02

1.肺活量とは、空気をいっぱいに吸い込んで、すべて吐き出したときに、どれだけ多くの空気を吐き出した空気量のことであり、運動習慣によって肺活量は増加するため、×。

2.耐糖能とは、血糖値を正常に保つためのグルコースの処理能力のことであり、運動習慣によって耐糖能は向上するため、×。

3.免疫機能はストレスが過剰になったり、生活習慣が乱れると、正常に機能しなくなるため自律神経がバランスよく働かせることが大切です。そのため、運動習慣が免疫力の向上につながるため、〇。

4.中性脂肪とは、身体を動かすエネルギー源です。しかし、中性脂肪が多いと肥満の原因となり、身体にさまざまな、障害を及ぼします。そのため、運動習慣によって中性脂肪の増加を予防できするため、×。

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03

正答:3(免疫力の向上)
解説:1、肺活量とは「空気を胸いっぱいに吸い込んで、すべて吐き出したときに、どれだけ多くの空気を吐き出したか(基準値:男性 3500cc、女性 2500cc )で、運動により鍛えられ、上昇します。
2、耐糖能(たいとうのう)とは、血糖値を正常に保つためのブドウ糖(グルコース)の処理能力のことです。血中のブドウ糖濃度(血糖値)が高くなったときに、それを正常値まで下げる能力です。耐糖能が低下すると、インスリン分泌量が不足したり、効き目が悪くなるため、血糖値が下がりにくくなります。運動により耐糖能は上昇します。
3、免疫が正常に機能するためには自律神経のバランスが重要となります。自律神経には、昼間や活動しているときに活発になる交感神経と、夜間やリラックスしているときに活発になる副交感神経があり、その自律神経が乱れないようにするためには、適度な運動、食事、睡眠、休養、労働(勉強)が推奨されています。
4、中性脂肪は、糖質の不足を補い、身体を動かすエネルギー源となります。また、皮下脂肪になって体温を保持したり、内臓を衝撃から守る働きもあります。基準値は30-149mg/dl(空腹時)。食事に含まれる糖質や脂質は、エネルギー源として使い切れない場合、中性脂肪として体内に蓄えられます。また、余ったたんぱく質が体内で糖質に変えられ、これも中性脂肪として蓄えられます。中性脂肪が高くなると脳血管疾患や心疾患などの原因となります。食事や運動のによる生活習慣の見直しにより、中性脂肪の増加を防ぐことが出来ます。

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