看護師の過去問
第109回
午前 問70

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問題

看護師国家試験 第109回 午前 問70 (訂正依頼・報告はこちら)

Aさん( 85 歳、女性)は、要支援 1 で介護予防通所リハビリテーションを月 2 回利用している。Aさんから「最近排便が 3 ~ 4 日に 1 回しかなくて、お腹が張って困っている」と通所施設の看護師に相談があった。
看護師が行うAさんへの便秘に対する助言で適切なのはどれか。
  • 毎日、朝食後に便座に座る。
  • 就寝前に水を 500 mL 飲む。
  • 1 日 1 万歩を目標に歩く。
  • 蛋白質を多めに摂る。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解:1. 毎日、朝食後に便座に座る。


便秘を引き起こす生活習慣としては、①食物繊維不足、②運動不足、③水分不足、④ストレス、⑤内服薬の副作用などがあります。
また、高齢者の慢性便秘は多くみられ、その原因は食事・水分の摂取量の減少、筋肉の衰えがあるとされています。

対処法
・十分な水分摂取
 特に起床時に摂取すると、腸に程よい刺激となります。
・食物繊維の入った、バランスの良い食事摂取
・適度な運動
・生活のリズムを整える
 決まった時間にトイレに入ることで、排便の習慣をつけることができます。


2. →就寝前の水分摂取は、高齢者では特に夜間のトイレが頻回となり、睡眠不足の原因となってしまうため、便秘を促進させてしまう可能性もあります。
 起床時の水分摂取が効果的です。

3. →適度な運動は効果的ですが、1日1万歩は85歳のAさんには負担が大きいです。

4. →蛋白質を多く摂ると、便秘になりやすくなります。
 食物繊維の多い野菜類、豆類、きのこ類、いも類、海藻類などを摂取すると良いでしょう。


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02

(正解) 1
(解説)
便秘の原因は、運動不足や水分不足、ストレス、食物繊維不足、便意の我慢などがあげられます。
ここで選択肢を見てみると、便秘の要因のひとつは食物繊維不足があること、蛋白質の過剰摂取によって腸内環境のバランスが崩れてしまうことを考えると、まず、選択肢4の蛋白質の摂取は誤りだと気づくことができます。残りの3つの選択肢では、選択肢2の就寝前の水分摂取も、選択肢3の1日1万歩の歩行も、一見すると便秘改善の助言としてはよさそうな感じがします。しかし、便秘を訴えるAさんの85歳・要支援1という年齢と介護レベルを考慮すると、選択肢2の就寝前の水分摂取は、夜間頻尿による睡眠不足を引き起こす可能性があること、選択肢3の1日1万歩の歩行は、Aさんの年齢と介護度を考えると負担が大きく、現実的ではありません。
よって、正解は「1」になります。排便は、生活習慣と大きく関わりがあり、便意の有無にかかわらず、毎日決まった時間にトイレに座ることで、排便のリズムが安定することがあります。

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03

正解1.毎日、朝食後に便座に座る。

便秘を起こす要因として、①不規則な食事・生活②食物繊維・水分・脂質などの摂取不足③低栄養④ビタミン欠乏症⑤全身衰弱⑥緊張・恐怖・悲しみなどの精神的要因⑦神経障害⑧浣腸や下剤の乱用⑨体質⑩職業性⑪便意を抑制する習慣などがあります。

規則正しい食生活を心がけ、特に朝食を抜かないようにします。食物繊維を多く含む食品を積極的に食べます。
朝食後など決まった時間に、便意がなくてもトイレに行く習慣をつけます。
起床後の水分摂取は、胃・大腸の反射を促します。
食事量の過小が便秘になりやすいので食事量を確保します。

2.起床後の水分摂取が効果的です。

3.適度な運動は必要ですが、85歳のAさんには負担の大きい運動量です。

4.タンパク質を多く摂取すると、逆に便秘になりやすくなります。
 適度な脂質や糖分が便秘に効果があります。
 適度な脂質を摂取すると、大腸が刺激されます。糖分は腸内で発酵して大腸の運動を高めます。

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