看護師の過去問
第109回
午後 問126

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問題

看護師国家試験 第109回 午後 問126 (訂正依頼・報告はこちら)

エリクソン,E.H.( Erikson,E.H. )の発達理論で青年期に生じる葛藤はどれか。
  • 生殖性 対 停滞
  • 勤勉性 対 劣等感
  • 自主性 対 罪悪感
  • 同一性 対 同一性混乱

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は、4です。

エリクソンの「発達段階」は、人間の一生を8つの段階に分けたものです。

0歳~2歳(乳児期):基本的信頼感 vs 不信感
2歳~4歳(幼児前期) :自律性 vs 恥、疑惑
4歳~5歳(幼児期後期):積極性 vs 罪悪感
5歳~12歳(児童期):勤勉性 vs 劣等感
13歳~19歳(青年期):同一性 vs 同一性の混乱
20歳~39歳(初期青年期):親密性 vs 孤独
40歳~64歳(青年期):生殖 vs 自己吸収
65歳~(成熟期):自己統合 vs 絶望

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02

正解は、4です。
エリクソンの発達段階は「心理社会的発達理論」と呼ばれており、人の一生を8つの段階に分けられています。

1、生殖 対 自己吸収は40~64歳の壮年期を指します。この時期では、次世代を支えていくものを生み、育み、積極的に関心を持つことです。この時に、他者との関りが少なければ、自己満足や自己陶酔に陥りやすくなります。

2、勤勉性 対 劣等感は5~12歳の児童期を指します。この時期では、幼稚園や小学校などの集団で生活する中で、自分と他人を比べるようになります。
そこで頑張ろうと思える「勤勉性」を体験するだけでなく、「劣等感」を味わうこともありますが、子どもを育てていくうえで大切な感情になります。

3、自主性 対 罪悪感は4~5歳の幼児期後期を指します。この時期は、いろんなことに興味を示し、疑問を生じる頃です。ごっこ遊びなどを通じて他人との距離や我慢を知り、ルールなどを覚えていきます。
その中で、自主性を得ることで積極的に行動することができるようになりますが、やってはいけないことをやってしまうことで芽生える罪悪感も獲得します。
物事の目的が理解できれば、応用ができるようになる大事な時期です。

4、同一性 対 同一性混乱は13~19歳の青年期を指し、この問題の正解となります。この時期は、思春期とも呼ばれ、自分自身の存在の意味を考える時期です。自分を受け入れることができたとき、他者を認めることができる大切な時期になります。

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03

正解:4
(解説)
エリクソンは、人間の一生を8つの段階にわけ、その段階ごとに心理的課題と危機、課題達成により獲得する要素などを分類しました。これを「心理社会的発達理論」と呼びます。
その理論によると、青年期(13歳~19歳)の発達課題は、「同一性」対「同一性の混乱」であり、自分自身は一体何なのかという課題を達成し、自己を確立することにより、自分を受け入れることができるとされています。よって、正解は「4」となります。

(補足)
他の選択肢については、以下の通りです。
1. 生殖性 対 停滞
:これは、壮年期(40歳~65歳頃)の発達課題にあたります。壮年期は、次の世代を支えていく子どもや、新しいアイデア、技術といった後世に貢献できるようなものを生み育て、次の世代に伝達する期間(生殖性)になります。しかし、次の世代への関心の薄さや関わりがない場合は、他者と関わり合いがなくなるため、自己満足や自己陶酔に陥りやすい(停滞)とされています。

2. 勤勉性 対 劣等感
:これは、学童期(6歳~13歳頃)の発達課題にあたります。学童期は、生活の主な場所や時間が家庭から学校や同年代へと移っていきます。他者との関わっていくなかで、自分の得意なことや苦手なことを理解し、積極的に目的を達成していく時期(勤勉性)でもありますが、一方で、失敗や叱られたりすること、勝負への敗北などを経験する時期(劣等感)でもあります。

3. 自主性 対 罪悪感
:これは、幼児期後期(3歳~6歳)の発達課題にあたります。幼児期後期は、自律性が育まれ、自分で考え、行動するようになり、社会性や規範を身につけていく期間(積極性)になります。その間に親からの注意されたり、叱られたりして不安になる時期(罪悪感)でもあります。積極性が勝つと自分がそれをしたい理由が分かり目的を持てるようになっていきます。

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