看護師の過去問
第109回
午後 問219

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問題

看護師国家試験 第109回 午後 問219 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文を読み以下の問いに答えよ。
Aさん( 72 歳、男性)は、2 か月前に右中大脳動脈領域の脳梗塞( cerebral infarction )を発症した。本日、病院を退院し、介護老人保健施設に入所した。
既往歴: 1 年前に前立腺癌( prostatic cancer )のため腹腔鏡下前立腺全摘除術。
身体所見:左上下肢に軽度のしびれがある。半側空間無視がある。構音障害はない。
生活機能:改訂長谷川式簡易知能評価スケール〈 HDS − R 〉26 点、Barthel〈バーセル〉 インデックス 65 点。
入所後 3 日、Aさんは入浴した。Aさんは自分で脱衣し、体を洗えたが、洗い残した部分を看護師が介助した。入浴後に看護師がAさんに服を手渡すと、Aさんは戸惑った表情で服を丸めたり広げたりしている。
Aさんへの更衣援助で最も適切なのはどれか。
  • 着替え始めるまで待つ。
  • 伸縮性のある素材の服を渡す。
  • 服を着やすい向きに持たせる。
  • ボタンをマジックテープに変えた服を渡す。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解3.服を着やすい向きに持たせる。


左上下肢に軽度のしびれと、半側空間無視がありますが、脱衣と体を洗うことができ洗い残しの部分の介助が必要な程度です。
服を手渡すと戸惑って衣服を触っているので、服を着やすい向きで渡されなかったからだと思われます。
Aさんが見やすく手に取って着やすいように渡す必要があります。


1.長谷川式簡易知能評価スケール26点で認知機能は正常であり、やり始めの動作を見守らなくても服を着ることができると考えられます。


2.脱衣を自分で行えていますので、服の素材は問題ないと思われます。


4.脱衣を自分で行えていますので、ボタンがあることに戸惑っている様子はないと思われます。

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02

正解:3. 服を着やすい向きに持たせる。

Aさんは、左上下肢に軽度のしびれと、半側空間無視がありますが、脱衣や体を洗うことは出来ています。

また、改訂長谷川式簡易知能評価スケールは26点と、認知障害はみられていません。
(判定の目安:30点満点中、20点以下だった場合、認知症の疑いが高い状態。)

そのため、Aさんが戸惑ったのは、衣服を着る方向が分かりずらかったためだと推察されます。
Aさんが見やすく、着やすいように手渡す必要があります。

1. →Aさんは半側空間無視などにより、着衣に戸惑っているため、介助が必要です。

2. →脱衣は自分で行えていますので、衣服の素材の問題ではありません。

4. →脱衣は自分で行えていますので、ボタンをかけることに戸惑っているとは考えにくいです。

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03

1.認知機能の低下があり、着替えを促す声かけが
 必要です。

2.服の素材に戸惑っているとは考えられません。

3.正解です。左上下肢のシビレや半側空間麻痺に
 配慮して、衣服を渡しましょう。

4.入浴の際に、Aさんは自身で脱衣できており衣服
 の着脱の困難さではなく、「服を着る」ことへの
 認知の問題だと思われます。

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