看護師の過去問
第109回
午後 問233
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問題
看護師国家試験 第109回 午後 問233 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文を読み以下の問いに答えよ。
Aさん( 43 歳、男性、会社員)は、妻( 38 歳)と 2 人暮らし。1 年前から、仕事上の失敗を上司から叱責されることが続いていた。半年前からAさんの飲酒量は次第に増えていき、最近では酒気を帯びたままの出勤や、飲酒を原因とした遅刻や欠勤をすることが増えていた。ある夜、Aさんは居酒屋で多量に飲酒し、その場で意識が消失したため、救急車で救命救急センターへ搬送され、入院となった。器質的検査および生理的検査では異常が認められなかったが、入院翌日に飲酒の問題について同じ病院内の精神科を受診した結果、Aさんはアルコール依存症( alcohol dependence syndrome )と診断された。
入院後 3 日。面会に来た妻は、飲酒によって多くのトラブルを抱えているAさんへの対応に困っており、Aさんの飲酒行動に対する関わり方について、今後どのようにすればよいか看護師に相談した。
Aさんの妻に対する助言で適切なのはどれか。
Aさん( 43 歳、男性、会社員)は、妻( 38 歳)と 2 人暮らし。1 年前から、仕事上の失敗を上司から叱責されることが続いていた。半年前からAさんの飲酒量は次第に増えていき、最近では酒気を帯びたままの出勤や、飲酒を原因とした遅刻や欠勤をすることが増えていた。ある夜、Aさんは居酒屋で多量に飲酒し、その場で意識が消失したため、救急車で救命救急センターへ搬送され、入院となった。器質的検査および生理的検査では異常が認められなかったが、入院翌日に飲酒の問題について同じ病院内の精神科を受診した結果、Aさんはアルコール依存症( alcohol dependence syndrome )と診断された。
入院後 3 日。面会に来た妻は、飲酒によって多くのトラブルを抱えているAさんへの対応に困っており、Aさんの飲酒行動に対する関わり方について、今後どのようにすればよいか看護師に相談した。
Aさんの妻に対する助言で適切なのはどれか。
- 「飲酒による仕事上の失敗についてAさんと議論しましょう」
- 「飲酒したいというAさんの気持ちは聞かないようにしましょう」
- 「Aさんが飲酒したことがわかっても注意はしないようにしましょう」
- 「Aさんの飲酒によるトラブルを代わりに解決しないようにしましょう」
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この過去問の解説 (3件)
01
2.飲酒欲求に関する本人の思いを聞いた上で、
Aさんが適切な行動をとれるように助言します。
3.断酒できるように促します。
4.正解です。Aさん自身が飲酒問題と向き合える
よう、サポートすることが大切です。
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02
アルコール依存症の唯一の治療法は、断酒です。
家族や外部のサポートを得ながら、本人の飲酒問題は本人に返し、本人が責任を持って自分の飲酒問題に向き合うことが大切です。
下記のような「イネイブリング」(飲酒を可能にし、助長すること)をしないことも大切です。
『お酒で起こった問題を家族が尻拭いする』
『飲み屋のつけを代わりに払う』
『外で飲んで暴れられると困るので家で一緒に飲む』
1. →仕事上の失敗を議論することは、嫌なことを思い出し、飲酒の再発に繋がるため不正解です。
2. →Aさんの気持ちを受け止めることで、精神面をサポートしていく必要があります。
3. →再び飲酒し始めると、以前の依存症の記憶がすぐに呼び起こされてしまうため、唯一の解決方法は断酒です。断酒できるよう助言していく必要があります。
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03
アルコール依存症の治療
①解毒治療
体とこころに起きている合併症の治療と、離脱症状の治療
②リハビリ治療
個人精神療法や集団精神療法で、本人に飲酒問題の現実を認識して断酒への決断へと導く。
退院後のリハビリ療法を視野に入れて自助グループへの参加も始める。
本人や家族に十分な説明をしたうえで、抗酒薬の投与も開始する。
③退院後のアフターケア
・病院クリニックへの通院
・抗酒薬の服用
・自助グループへの参加
(厚生労働省 こころの病気を知る アルコール依存症 参照)
アルコール依存症の治療の目標は断酒です。
病気のことを自分が認識することから始め、カウンセリングなど精神面のサポートが重要になります。
飲酒によるトラブルに関しては、Aさんも知って解決に参加していくようにします。
断酒を続けるための行動や生活環境のサポートも必要です。
1.仕事上の失敗について議論することは、悪いことの記憶の呼び起こしになります。断酒へ向けての対応としては、不適切になります。
2.Aさん自らが断酒したいと決意できるように、サポートしていく必要がありますので、気持ちを聞いていく必要はあります。自らの飲酒問題について理解できるように、関わっていきます。助言としては不適切になります。
3.Aさん自らが断酒したいと決意できるように、サポートしていく必要があります。自らの飲酒で起こった飲酒問題について理解できるように、関わっていきます。助言としては不適切になります。
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