看護師の過去問
第110回
午前 問50

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

看護師国家試験 第110回 午前 問50 (訂正依頼・報告はこちら)

加齢によって高齢者に便秘が起こりやすくなる原因で適切なのはどれか。
  • 経口摂取量の低下
  • 味覚の閾値の低下
  • 腸管での水分吸収の低下
  • 直腸内圧感受性の閾値の低下

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

正解は1です。

加齢によって高齢者に便秘が起こりやすくなる原因として、食事摂取量の低下や水分摂取量の低下が主に考えられます。


1 .食事摂取量低下は、吸収するべき栄養素の減少や、便とする残渣の形成が十分なされず腸管に滞留することにつながります。
2 .味覚の閾値の低下は、それ自体は便秘との関係性はありません。ただし、味覚低下による食事摂取不良は、便秘のリスクといえます。
3 .腸管での水分吸収の低下は、便塊形成へ影響を与えますが、水分吸収能力が低下すると便は緩くなりますので、便秘になりやすいとはいえません。
4 .直腸内圧感受性の閾値の低下は、より過敏に便意をもよおすことになります。閾値の上昇であれば便秘リスクといえます。

参考になった数2

02

 1.経口摂取量の低下

 加齢によって食事や水分の摂取量が減ることで、腸内容物の減少、腸管壁への刺激の減弱、腸管の血流低下などが起こり、便秘へ繋がります。

 2.味覚の閾値の低下

 味覚の閾値の低下は、便秘の直接的な原因と言えません。また、加齢によって味覚の閾値は上昇し、味を感じにくくなります。

 3.腸管での水分吸収の低下

 腸管での水分吸収の低下は、便を柔らかくします。便秘とは反対に、軟便に傾くことになります。

 4.腸管内圧感受性の閾値の低下

 腸管内圧感受性の閾値の低下とは、便意が過敏になることです。高齢者の腸管内圧感受性の閾値は上昇し、便意を感じにくくなると言われています。 

 「閾値」とは、「刺激が加えられても所定の値に満たない場合は全く反応せず、所定の値を超えた場合は刺激に反応する、その境界」のことを指します。

 この問題において、閾値が低下することは過敏になること、閾値が上昇することは感覚が鈍くなることと読み取ります。 

参考になった数0

03

正解は1です。

1.加齢に伴い食事量は減少する傾向にあります。食事量の減少とともに飲水量も低下していきます。水分が減少することにより便が硬くなっていき便が出にくくなるため便秘になることがあります。

2.加齢に伴い味覚の閾値は上昇します。また、味覚の閾値は便秘にはさほど関係があるとはいえません。

3。腸管での水分吸収の低下は「下痢」の原因になると考えられます。

便秘の原因とは考えられません。

4.加齢に伴い直腸内圧感受性の閾値が上昇することにより、便意を感じにくくなるために便秘になります。

ですので、腸管内圧感受性の閾値低下は誤りです。

参考になった数0