看護師の過去問
第110回
午後 問211
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問題
看護師国家試験 第110回 午後 問211 (訂正依頼・報告はこちら)
Aさん( 64歳、女性、主婦)は、50歳で高血圧症( hypertension )と診断され、降圧薬を服用している。栄養指導を受け、食事療法も実施している。趣味はサイクリングと海外旅行である。数か月前からサイクリング中に息苦しさやめまいを感じるようになったため、かかりつけ医から紹介された病院を受診した。外来受診時のバイタルサインは、体温36.8℃、呼吸数24/分、脈拍40/分、血圧96/52mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度<SpO2>98%( room air )。
Aさんは完全房室ブロック( complete atrioventricular block )が疑われた。
Aさんに行われる検査で優先されるのはどれか。
Aさんは完全房室ブロック( complete atrioventricular block )が疑われた。
Aさんに行われる検査で優先されるのはどれか。
- 心臓超音波検査
- 12誘導心電図検査
- 心臓カテーテル検査
- 運動負荷心電図検査
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は2です。
完全房室ブロックとは第3度房室ブロックともいいます。
心房と心室の間の伝達がうまくいかず、心房と心室がばらばらに収縮するようになった状態です。徐脈になり、脳血流量が減少するため、めまいやふらつき、息切れなどの症状が現れます。心筋梗塞や心筋症などの合併症として生じることもありますが、多くの原因は不明とされています。
完全房室ブロックは心臓ペースメーカーの適用になります。
1.心臓超音波検査は心臓の動きや血液の流れや量を測定する検査です。そのため、完全房室ブロックの確定診断方法としては適切ではありません。
2.12誘導心電図は最優先に行われる検査です。
12誘導心電図は心臓の動きの異常や不整脈を波形として表す検査です。
通常はP派の後にQRS派が出現しT派が出現しますが、完全房室ブロックの場合、P派とQRS派は無関係で不規則に出現するため、比較的簡易的に完全房室ブロックの診断が行えます。
3.心臓カテーテル検査は心臓の血管の狭窄がないかや詰まりがないかを確認する検査です。
虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)の確定診断のために行われます。
検査には医師や看護師、検査技師や放射線技師など様々な職種が介入するため、緊急でない場合は日程を決めて行います。
4.運動負荷心電図検査は運動中の心臓の状態を調べる検査であり、安静時には症状が現れない労作性狭心症の診断に用いられます。
故意的に虚血状態を作り、心電図のST部分の変化をみます。
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02
「2」が正解です。
完全房室ブロックは,心房から心室への興奮伝導が完全に途絶して徐脈となります。
診断は12誘導心電図検査を行います。
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03
正解は2です。
完全房室ブロックは心電図によって診断されます。多くは24時間ホルター心電図による検査を必要とします。
診断されてから治療対象か確定するために運動負荷心電図検査を行うこともあります。
心臓超音波検査は主に心臓弁膜症の診断に、心臓カテーテル検査は狭心症、心筋梗塞などの診断に行われることが多いです。
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