問題
看護師のA君への対応として適切なのはどれか。
小児の緩和ケアでは、苦痛を和らげることはもちろん、生活の質も重視します。
患者は、小学6年生であり、意識も清明であることから、
しっかりとした自分の意思があると考えられます。
本人の希望を重視し、なおかつ苦痛がないような方法を提供する必要があります。
小学6年生であり、意識も清明です。判断を両親に委ねるのではなく、
本人の意思を尊重することが大切になります。
終末期ではありますが、意識も清明であり、環境を整えれば出席も可能になります。
本人の希望を頭から否定するのではなく、
可能になる方法を一緒に考えていく姿勢が大切と思われます。
正しい選択肢になります。
本人の意思を尊重し、出席できるような方法を、一緒に考えることが大切になります。
携帯酸素ボンベを使用し、緊急時のため病棟看護師が付き添う、
などの方法がとれると思います。
終末期であり、食事摂取量も落ちてきている状況です。
今から体力をつけようと励ますのは、
本人の負担になる可能性があります。よって不適切です。
この問題では、小児の緩和ケアについて問われています。
終末期を迎えた小児の看護で大切なことは「苦痛の緩和」「疑問や不安に対して嘘やごまかしを言わない」「子・親の希望を尊重する」「その子らしく日常を送れるよう環境を整える」ことです。
最終的には両親とも相談することになると考えられますが、A君は小学6年生であり意識も清明であるためA君の希望を尊重し、出席できるよう調整することが求められます。
現在の状態は、終末期であること、鼻腔カニューレで酸素(2L/分)を吸入中、食事摂取量は減っている、意識は清明です。
2Lの酸素吸入は携帯用の酸素ボンベで対応できます。その他の状態で出席ができない条件はないため、難しいことではありません。
看護師はA君の希望を尊重し、出席できるよう調整することが求められます。
A君は終末期であり、体力をつける段階ではありません。また、食欲が落ちており「体力をつけよう」という声掛け自体がA君の負担となる可能性もあります。
正解は 3 です。
1.A君は小学校6年生であり、物事を考え、自身で判断が行える年齢にあると考えられます。
そのため意思決定を両親に促す発言は適切ではないです。
2.終末期であるが、A君は卒業式に出席したいと意思表明できています。
A君の意思を否定するような発言は適切ではないです。
3.A君の卒業したいという意思に対し、意思を尊重する発言がされてます。
よってA君への対応として適切です。
4.A君は食欲減退し、食事摂取量が減少してきていると考えられます。
体力をつけようという発言はA君の負担になる可能性があり、不適切です。