看護師の過去問
第111回
午後 問45
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問題
看護師国家試験 第111回 午後 問45 (訂正依頼・報告はこちら)
高尿酸血症(hyperuricemia)で正しいのはどれか。
- 痛風結節は疼痛を伴う。
- 痛風発作は飲酒で誘発される。
- 痛風(gout)による関節炎の急性期に尿酸降下薬を投与する。
- 血清尿酸値9.0mg/dL以下を目標にコントロールする。
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この過去問の解説 (3件)
01
高尿酸血症とは、細胞内の核に含まれるプリン体が分解される際に生じる老廃物である尿酸が、過剰に産生されるか尿中への排泄が低下し、血中濃度が高くなる状態のことです。
痛風や腎結石、尿路結石の原因となります。
×:誤り
高尿酸血症では、血液中に溶け切らなくなった尿酸が結晶化し、腎臓や耳たぶ、手足の関節に蓄積します。
痛風結節に痛みはありませんが、大きくなると関節の変形や骨の破壊が起こります。
○:正しい
痛風発作は、急激な尿酸値の変動が誘因となります。
アルコール摂取で尿酸値は増加するため、痛風の発症リスクを高めます。
×:誤り
尿酸降下薬は、痛風の原因となる尿酸値を下げて痛風発作を予防します。
痛風による関節炎の急性期には、コルヒチン、NSAIDs、ステロイドを投与して、炎症の鎮静化を図ります。
×:誤り
高尿酸結晶の診断基準は、血清尿酸値が7.0 mg/dL以上とされています。
そのため、血清尿酸値は6.0mg/dL以下にコントロールすることが望ましいとされています。
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02
今回は「高尿酸血症(hyperuricemia)」に関する問題です。
高尿酸血症(hyperuricemia)は血清尿酸値7㎎/dl以上の状態をいいます。
主な症状とはしては血清尿酸値7㎎/dlを超えることで過剰な尿酸が結晶となり、体内へ蓄積される。蓄積された結晶が原因で関節炎を起こした状態を痛風発作といいます。
痛風結節は疼痛は起こりません。
また痛風結節は、軟骨、腱、皮下組織などに尿酸結晶が慢性的に析出してその周囲に肉芽組織が付着したものをいいます。
よって、選択肢の記述は不正解です。
アルコールは基本的に血清尿酸値を上昇させる作用があります。
特にアルコールでもビール、魚卵などのプリン体を多く含む食品を摂取すると、血清尿酸値が上昇して痛風発作は起こりやすくなります。
よって、選択肢の記述は正解です。
痛風の急性期に尿酸降下薬の投与は発作が増悪してしまうため、禁忌です。
そのため、痛風発作時の第一選択薬はコルヒチンになります。
よって、選択肢の記述は不正解です。
高尿酸血症(hyperuricemia)は血清尿酸値7㎎/dl以下を目標にコントロールする必要があります。
よって、選択肢の記述は不正解です。
今回は「高尿酸血症(hyperuricemia)」に関する問題でした。
この問題を契機に高尿酸血症に関する知識はしっかり学習しておきましょう。
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03
正解は2です。
高尿酸血症が原因で痛風を発症します。痛風は急性関節炎発作(痛風発作)、痛風結節、慢性関節炎を引きおこします。
各選択肢については以下の通りです。
1:痛風結節は無痛、無症状で可動性があります。
2:痛風発作はプリン体の多い食品(魚卵、ビール、干物など)の摂取で誘発されます。
3:痛風の急性期に尿酸降下薬を投与すると発作が増悪するため禁忌となっています。(継続治療中であれば投与可)急性期の治療はNSAIDsとコルヒチンです。
4:高尿酸血症は血清尿酸値6.0mg/dL以下を目標にコントロールします。9.0mg/dLを超えると発作リスクが上昇します。
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