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看護師の過去問 第111回 午後 問70

問題

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Aさん(85歳、女性)は1人暮らし。うっ血性心不全(congestive heart failure)で臥床して過ごすことが多い。訪問看護師が訪問すると、Aさんは体温37.6℃、口唇の乾燥はなく、体熱感はあるが手足が冷えると言って羽毛布団を肩まで掛けている。室温30℃、湿度65%、外気温は32℃、冷房設備はあるが使っていない。
このときの訪問看護師の対応で適切なのはどれか。
   1 .
羽毛布団を取り除く。
   2 .
冷房設備で室温を調整する。
   3 .
頓用の解熱薬を服用してもらう。
   4 .
直ちに経口補水液を飲むよう促す。
( 看護師国家試験 第111回 午後 問70 )
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この過去問の解説 (3件)

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設問の状況から、水分の摂取不足や高温多湿の環境によるうつ熱が考えられます。

うつ熱は、衣服や寝具のかけすぎ、高温環境などの外部環境の異常によって生じる熱中症の症状です。高齢者は体温調節機能が低下していることから、うつ熱になりやすいです。

選択肢1. 羽毛布団を取り除く。

×:不適切

本人の「手足が冷える」という訴えがあるため、不適切です。

選択肢2. 冷房設備で室温を調整する。

○:適切

状況や症状からうつ熱と考えられるため、冷房で室温を調整するのが適切です。

選択肢3. 頓用の解熱薬を服用してもらう。

×:誤り

解熱薬の服用よりも、室温を調整して体温を下げるのが優先されます。

選択肢4. 直ちに経口補水液を飲むよう促す。

×:誤り

口唇の乾燥はないため、脱水の可能性は低いです。

まずは室温を調整して体温を下げるのが優先されます。

付箋メモを残すことが出来ます。
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今回は「うっ血性心不全の患者の看護」に関する問題です。

うっ血性心不全は心機能の低下により肺・体循環にうっ血がみられることをいい、呼吸困難感や下肢浮腫などの症状があります。

設問文から、Aさんはひとり暮らしであり、高温多湿環境下で水分補給不足などによりうつ熱が推測されます。

その状況下をもとに選択肢の対応を確認していきます。

選択肢1. 羽毛布団を取り除く。

手足が冷えるということで、末梢の循環障害があることが考えられます。

羽毛毛布を取り除くよりも、末梢を足浴などで温めることを検討するほうが検討です。

よって、不正解です。

選択肢2. 冷房設備で室温を調整する。

症状や高温多湿の環境からうつ熱が推測されます。

そのため、冷房で室温を28度以下に下げる対応が望ましいです。

よって、正解です。

選択肢3. 頓用の解熱薬を服用してもらう。

体温が高いことはうつ熱であると考えられるため、解熱剤よりもまずは室温調整で体温が低下するか確認する必要があります。

よって、不正解です。

選択肢4. 直ちに経口補水液を飲むよう促す。

高温多湿の環境であり脱水があることが考えられますが、まずは室温調整で体温を下げ、意識障害や症状の状態によっては経口補水液の飲水を勧める判断が必要です。

よって、不正解です。

0

正解はです。

 問題文を読みながら、どのような意図があるか考えていきましょう。

 まず、うっ血性心不全とは、心臓のポンプ機能が弱まり、充分な量の血液を全身に送れず、うっ血が起こってしまった状態です。このため肺水腫、息切れ、呼吸困難、倦怠感、むくみなどが生じます。

 

 このような症状が出現するため、「臥床して過ごすことが多い」は妥当です。また、1人暮らしのため、身の回りのことが十分にできていないと考えられます。

  

 次にAさんの状態です。「体温37.6℃」→発熱している、「口唇の乾燥はなく」→脱水症状ではない、「体熱感はあるが手足が冷えると言って羽毛布団を肩まで掛けている」→全身の体温調整が不十分であると考えられます。

 次に環境についてです。「室温30℃、湿度65%、外気温は32℃、冷房設備はあるが使っていない。」→外気温から夏と判断します。病室の望ましい温度と湿度は、夏は気温25~27℃・湿度50〜60%冬は気温20〜22℃・湿度40〜50%)とされていますので暑くて湿度が高い状態です。在宅なので病室通りにする必要はありませんが、ある程度近づけることが望ましいでしょう。

 以上の知識をもとに、各選択肢については以下の通りです。

1 .羽毛布団を取り除く。

→本人の「手足が冷える」状態を解決せずに取り除く必要はないでしょう。

2 .冷房設備で室温を調整する。

→訪問看護師がすぐにできる環境調整です。

3 .頓用の解熱薬を服用してもらう。

→発熱していますが、頓服の解熱剤を服用するほどの発熱ではないと判断します。(臨床では、38℃~38.5℃以上の発熱で解熱剤の指示がでることが多いです。)

4 .直ちに経口補水液を飲むよう促す。

→口唇が乾燥していないことから、脱水の可能性は低いと言えます。また、うっ血性心不全のため、飲水制限等があることも考えられるので、Aさんの状態によっては1日の飲水量を聞き取ることも必要になってくるかもしれません。

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