看護師の過去問
第111回
午後 問83

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問題

看護師国家試験 第111回 午後 問83 (訂正依頼・報告はこちら)

Alzheimer〈アルツハイマー〉病(Alzheimer disease)で正しいのはどれか。
  • 基礎疾患として高血圧症(hypertension)が多い。
  • アミロイドβタンパクが蓄積する。
  • 初期には記銘力障害はみられない。
  • MRI所見では前頭葉の萎縮が特徴的である。
  • 脳血流シンチグラフィ所見では頭頂葉の血流増加がある。

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この過去問の解説 (3件)

01

アルツハイマー病とは不可逆的な進行性の脳疾患で、記憶、思考、行動がゆっくりと障害されます。高齢者における認知症の最も一般的な原因です。

選択肢1. 基礎疾患として高血圧症(hypertension)が多い。

×:誤り

基礎疾患として高血圧症が多いのは、血管性認知症です。

アルツハイマー病は、加齢や遺伝などが発症リスクになります

選択肢2. アミロイドβタンパクが蓄積する。

○:正しい

アルツハイマー病は、何らかの原因で脳にアミロイドβ蛋白質が蓄積し、それが神経細胞を破壊して、脳が萎縮することで発症します。

選択肢3. 初期には記銘力障害はみられない。

×:誤り

初期症状では記銘力障害がみられます。

選択肢4. MRI所見では前頭葉の萎縮が特徴的である。

×:誤り

MRI所見で前頭葉の萎縮が特徴的なのは、前頭側頭型認知症です。

アルツハイマー病では、側頭葉内側、海馬の萎縮が著明にみられます。

選択肢5. 脳血流シンチグラフィ所見では頭頂葉の血流増加がある。

×:誤り

脳血流シンチグラフィでは、頭頂葉、後部帯状回、側頭葉の血流低下が認められます

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02

アルツハイマー病は、不可逆的な進行性の脳疾患で、記憶や思考能力がゆっくりと障害され、最終的には日常生活など単純な作業の能力も失われます。

アルツハイマー病は、高齢者における認知症の最も一般的な原因です。

選択肢1. 基礎疾患として高血圧症(hypertension)が多い。

アルツハイマー病の危険因子には加齢・頭部外傷・家族歴などが挙げられます。

血管性認知症は高血圧・糖尿病・高脂血症の基礎疾患があることが多いです。

選択肢2. アミロイドβタンパクが蓄積する。

アルツハイマー病の特徴は脳内にアミロイドβタンパクが蓄積したアミロイド斑と神経原線維変化が特徴です。

選択肢3. 初期には記銘力障害はみられない。

アルツハイマー病は記憶障害が主な症状なので、記銘力低下がみられます。

選択肢4. MRI所見では前頭葉の萎縮が特徴的である。

アルツハイマー病のMRI所見は全体的な脳の萎縮、とくに海馬(側頭葉内側)の萎縮が特徴的です。

選択肢5. 脳血流シンチグラフィ所見では頭頂葉の血流増加がある。

アルツハイマー病の脳血流シンチグラフィ所見は頭頂葉の血流低下がみられます。

血流増加は脳の活発な部分を示します。

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03

1 不正解

アルツハイマー病の原因として、加齢や生活習慣病などがありますが、高血圧が多いというわけではありません。

2 正解

アルツハイマー病は、脳の神経細胞が徐々に減っていく進行性の病気で、アミロイドβと呼ばれる異常なたんぱく質の蓄積と神経原線維変化によっておこるとされています。

3 不正解

初期には、最近の記憶が思い出せない・新しいことが覚えられない(記銘力障害)などの症状がみられます。

4 不正解

MRIでは、海馬とその周辺が強く萎縮します。

5 不正解

脳血流シンチグラフィでは、頭頂葉の血流低下がみられます。

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