看護師 過去問
第112回
問6 (午前 問6)

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問題

看護師国家試験 第112回 問6(午前 問6) (訂正依頼・報告はこちら)

緩和ケアの目標で正しいのはどれか。
  • 疾病の治癒
  • 余命の延長
  • QOLの向上
  • 在院日数の短縮

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この過去問の解説 (3件)

01

緩和ケアとは、がんなど命の存続に関わる重い疾患をもつ患者やその家族を対象に、身体面だけではなく精神面も含めた苦痛や療養上でのつらさを和らげる援助を行うことです。

選択肢1. 疾病の治癒

不正解です。

 

緩和ケアでは疾病の治癒が目標ではなく、疾病により生じる身体的・精神的苦痛、つらさを軽減し和らげ、その人らしい生活ができるよう援助することを目標としています。

 

選択肢2. 余命の延長

不正解です。

 

緩和ケアでは余命を延ばすことを目標とはしていません。

患者やその家族の意思を尊重し、どのような生き方をしたいかが叶えられるよう援助することを目標としています。

 

 

選択肢3. QOLの向上

正解です。

 

QOLとは人生の質、生活の質を指します。

緩和ケアでは対象となる患者やその家族の人生・生活の質を重視し、疾病による身体的・精神的苦痛を軽減するだけではなく、社会的・経済的面も含めてその人がどのように生きたいかを軸として考え援助していきます。

 

選択肢4. 在院日数の短縮

不正解です。

 

緩和ケアで重きをおくのはその人の人生の質であり、日常生活を穏やかに幸せな気持ちで過ごせるよう援助していくことが重要です。

在院日数の短縮は目標として不適切です。

 

 

まとめ

緩和ケアでは、治療など医療的なものだけではなく、患者とその家族ひとりひとりの人生の質、日常生活の質に重きをおいています。

その人らしく、幸福感を感じられる生き方が叶えられるような援助や関わりをしていきます。

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02

緩和ケアとは、がんなどの生命を脅かす病気に直面している患者とその家族の、身体的・心理的・社会的・スピリチュアルな苦痛を和らげるためのケアです。

選択肢1. 疾病の治癒

×:誤り

緩和ケアはがんを治すことを目標にする治療ではありません。

しかし、緩和ケアはがんと診断された時から始まり、がんを治す治療と並行して行われます。

選択肢2. 余命の延長

×:誤り

緩和ケアの目標は余命の延長ではなく、がんに伴う苦痛を軽減し、患者とその家族のQOLを向上させることです。

選択肢3. QOLの向上

〇:正しい

WHOは、「緩和ケアとは、生命を脅かす病に関連する問題に直面している患者とその家族のQOLを、痛みやその他の身体的・心理社会的・スピリチュアルな苦痛を予防し和らげることを通して向上させるアプローチである」と定義しています。

選択肢4. 在院日数の短縮

×:誤り

病院における平均在院日数は短縮化の傾向にありますが、緩和ケアの目標には当てはまりません。

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03

WHO(正解保健機関)が2002年に緩和ケアについて以下のように定義しています。

「緩和ケアとは、生命を脅かす病に関連する問題に直面している患者とその家族のQOLを、痛みやその他の身体的・心理社会的・スピリチュアルな問題を早期に見出し的確に評価を行い対応することで、苦痛を予防し和らげることを通して向上させるアプローチである。」

このことから緩和ケアの目標はQOLの向上といえます。

選択肢1. 疾病の治癒

上記説明より誤りです。

選択肢2. 余命の延長

上記説明より誤りです。

選択肢3. QOLの向上

正解です。

選択肢4. 在院日数の短縮

上記説明より誤りです。

まとめ

緩和ケア目標は、患者とその家族にとってできる限り可能な最高の QOLを実現することであり、末期だけでなくもっと早い病期の患者に対しても治療と同時に適用していく必要があります。

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