問題
換気障害の分類を図に示す。
Aさんの換気障害の分類で当てはまるのはどれか。
呼吸機能検査では、大きく息を吸いて吐いた時の量(%肺活量)と、肺活量測定時に最初の1秒間に吐き出した割合(1秒率)をもとに、換気傷害の分類を判定します。
○:正しい
Aは%肺活量のみが基準以下のため拘束性換気傷害であり、間質性肺炎が該当します。
間質性肺炎は、肺胞が線維化するため、酸素を取り込みにくくなります。
×:誤り
Bは%肺活量も1秒率も基準範囲内であり、異常なしと判断されます。
×:誤り
Cは%肺活量も1秒率も基準以下であり、混合性換気傷害と判断されます。
×:誤り
Dは1秒率のみが基準以下のため閉塞性換気傷害であり、COPDが該当します。
COPDでは気管支が狭くなっているため、一気に息を吐きだすことができず1秒率は低下します。
特発性肺線維症の間質性肺炎との情報があるため、肺の容積が減少することによって呼吸困難が生じていることが分かります。肺の容積が減少するということは肺活量が低下しますが、気道の閉塞は起こらないため1秒率は低下しません。したがって、これらを満たす範囲が正解になります。
1秒率と肺活量がともに正常な状態です。
1秒率のみが低下しているので閉塞性換気障害です。気管支喘息やCOPDなどが該当します。
一秒率と肺活量がともに低下するのは混合性換気障害です。
換気障害の分類では、正常は図のなかで一番小さい領域であると覚えておきましょう。さらに「吸えない」拘束性換気障害が左上、「吐けない」閉塞性換気障害が右下、残りは混合性換気障害となります。
正解です。間質性肺炎は、吸気が困難(吸えない)になる拘束性換気障害であるため、Aにあたります。
誤りです。図中のBは正常の領域です。
誤りです。図中のCは混合性換気障害の領域です。
誤りです。図中のDは呼気が困難(吐けない)になる閉塞性換気障害の領域です。COPDや気管支喘息などがあります。