看護師の過去問
第112回
午前 問61

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問題

看護師国家試験 第112回 午前 問61 (訂正依頼・報告はこちら)

排卵のある正常な月経周期で正しいのはどれか。
  • 黄体は形成後1週間で萎縮する。
  • エストロゲンの作用で子宮内膜が分泌期になる。
  • 発育した卵胞の顆粒膜細胞からプロゲステロンが分泌される。
  • エストロゲンのポジティブフィードバックによって黄体形成ホルモンの分泌が増加する。

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この過去問の解説 (3件)

01

月経や月経周期における特徴も基礎知識として重要です。整理しておきましょう。

選択肢1. 黄体は形成後1週間で萎縮する。

誤りです。黄体は形成後2週間で委縮し、ホルモン分泌が減少して月経が起こります。

選択肢2. エストロゲンの作用で子宮内膜が分泌期になる。

誤りです。妊娠に備えて、エストロゲンの分泌が増加する事で子宮内膜が肥厚し、増殖期になります。

選択肢3. 発育した卵胞の顆粒膜細胞からプロゲステロンが分泌される。

誤りです。卵胞細胞からはエストロゲンが分泌されます。

選択肢4. エストロゲンのポジティブフィードバックによって黄体形成ホルモンの分泌が増加する。

正解です。反対にホルモン分泌を減少させる脳への命令をネガティブフィードバックと言います。

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02

正常な月経周期は黄体形成ホルモン卵胞刺激ホルモンエストロゲンプロゲステロンなどのホルモンによって調節されています。

月経周期とホルモンの関係性について理解しておきましょう。

選択肢1. 黄体は形成後1週間で萎縮する。

×:誤り

 

排卵期になると黄体ホルモンの血中濃度は上昇し、排卵を促します黄体ホルモンの寿命は約2週間程度であり、子宮内で妊娠が成立しなければ急速に血中濃度が低下します。

選択肢2. エストロゲンの作用で子宮内膜が分泌期になる。

×:誤り

 

エストロゲンには、子宮内膜を増殖させて妊娠しやすい状態を整える作用(増殖期)があります。

プロゲステロンには、子宮内膜の増殖を抑制して受精卵が子宮内膜に着床しやすい状態を整える作用(分泌期)があります。

エストロゲンとプロゲステロンの働きにより、子宮内膜は適切な厚さを維持して妊娠の準備を整えます。

選択肢3. 発育した卵胞の顆粒膜細胞からプロゲステロンが分泌される。

×:誤り

 

発育した卵胞の顆粒膜細胞は、エストロゲンを分泌します。

排卵後の卵胞は黄体化し、プロゲステロンが分泌されます。

選択肢4. エストロゲンのポジティブフィードバックによって黄体形成ホルモンの分泌が増加する。

○:正しい

 

卵胞の成熟に伴い、エストロゲンのポジティブフィードバックが働きます。

下垂体前葉は黄体形成ホルモンを分泌し、排卵を誘発します。

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03

この問題のポイントは以下の通りです。

①月経とは約1か月間隔で起こる、子宮内膜からの出血であること。

②月経周期は視床下部→下垂体→卵巣のホルモンのフィードバック機能で維持されていること。

これらを踏まえて問題を見ていきましょう。

選択肢1. 黄体は形成後1週間で萎縮する。

黄体は約2週間で委縮していきます。

選択肢2. エストロゲンの作用で子宮内膜が分泌期になる。

エストロゲンは子宮内膜を増殖させるため、増殖期になります。

選択肢3. 発育した卵胞の顆粒膜細胞からプロゲステロンが分泌される。

卵胞が発育すると顆粒膜細胞からエストロゲンが分泌されます。

選択肢4. エストロゲンのポジティブフィードバックによって黄体形成ホルモンの分泌が増加する。

正解です。エストロゲンのポジティブフィードバックによって、下垂体前葉から黄体形成ホルモンを分泌します。

まとめ

月経周期は各期の期間や名称、どのホルモンが活発に作用しているのかが重要になります。また、ホルモンはポジティブフィードバックやネガティブフィードバックがあるため、間違えないようにしましょう。

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