看護師の過去問 第112回 午前 問91

腎移植では、移植による拒絶反応だけではなく合併症として、急性尿細管壊死や尿瘻、腎動脈血栓症などのリスクがあります。そのため尿量の観察は重要です。

一般的な術後侵襲の1つとして血糖値の上昇は考えられますが、この場合は優先度が高いものには当てはまりません。

感染兆候の確認として白血球数の観察は重要ですが、この場合は優先度が高いとはいえません。

シャントは腎移植後も使用できる状態を保つことが望ましいですが、優先度が高いとはいえません。

多くの場合、生体腎移植直後から尿が出ます。

しかし、合併症として急性尿細管壊死、尿瘻、腎動脈血栓症等が起きることがあります。

また、低血圧や脱水になると移植腎血流量が低下し、

腎機能に悪影響を及ぼす可能性があります。

このため尿量の観察の優先度が最も高いです。

一般的に手術侵襲後の血糖値は高くなります。

しかし、設問患者の場合、最も優先度が高い項目ではありません。

一般的な全身麻酔下の術後合併症の観察において、炎症反応の観察は大切です。

また、腎移植では免疫抑制剤を使用しており、感染には留意が必要といえます。

しかし、設問患者の場合、尿量の方が優先度は高いです。

観察は必要ですが、設問患者の場合、最も優先度が高い項目ではありません。