看護師の過去問
第112回
午前 問99

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問題

看護師国家試験 第112回 午前 問99 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文を読み問いに答えよ。
Aさん(81歳、女性)は夫(86歳)と2人で暮らしている。高血圧症(hypertension)で内服治療をしているが、血圧のコントロールはできている。両眼に老人性白内障(senile cataract)があり、老人性難聴(presbyacusis)のために補聴器を使用している。認知機能は問題なく、日常生活動作<ADL>はほぼ自立している。1年前から両眼の羞明、霧視が強くなり、視力が低下して趣味の編み物ができなくなってきた。また、家の中を移動するときに小さな段差につまずいたりドアにぶつかるなど、歩行時の転倒の危険性が増えた。Aさんは自宅での生活を安全に送りたい、趣味を続けたいという希望があり、10日間程度の入院で両眼の超音波水晶体乳化吸引術と眼内レンズ挿入術を行うことになった。

この設問は、<前問>の続きの設問となります。

手術後2日、Aさんは日中はベッドに横になって過ごしている時間が多い。夜間にAさんから看護師に「手術後はゆっくり眠れていません。どうしたらよいでしょうか」という訴えがあった。
Aさんへの看護師の対応で適切なのはどれか。
  • 寝る前に温かい緑茶を飲むことを勧める。
  • 日中はベッドから離れて過ごすことを促す。
  • 眠れなくてもベッドに横になっていることを勧める。
  • 夜はよく眠っているので様子をみましょうと伝える。

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この過去問の解説 (3件)

01

高齢者は、入院による環境の変化や手術、安静、不安、薬剤の影響など、さまざまな要因により睡眠障害を起こしやすいです。

Aさんが眠れない原因を探り、適切な対応をしましょう。

選択肢1. 寝る前に温かい緑茶を飲むことを勧める。

×:不適切

 

緑茶にはカフェインが含まれているため、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりします。

選択肢2. 日中はベッドから離れて過ごすことを促す。

○:適切

 

日中の活動量が減ると、寝つきが悪くなり、眠りが浅くなります。

Aさんは日中にベッドで横になって過ごしている時間が多いため、日中はベッドから離れて過ごすことで夜間の入眠が促されます。

選択肢3. 眠れなくてもベッドに横になっていることを勧める。

×:不適切

 

Aさんは「眠れない」と訴えているため、Aさんの気持ちに寄り添えておらず、適切な対応とはいえません。

選択肢4. 夜はよく眠っているので様子をみましょうと伝える。

×:不適切

 

Aさんは「眠れない」と訴えているため、Aさんの言動を否定するのは適切な対応とはいえません。

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02

この問題のポイントは以下の通りです。

『睡眠障害の種類や特徴、治療はなにか』

これらを踏まえて問題を解いていきましょう。

選択肢1. 寝る前に温かい緑茶を飲むことを勧める。

緑茶にはカフェインが含まれているため、適切ではありません。

選択肢2. 日中はベッドから離れて過ごすことを促す。

正解です。

日中の活動は夜間入眠を促す効果があります。

選択肢3. 眠れなくてもベッドに横になっていることを勧める。

まずは患者の気持ちに寄り添いましょう。

選択肢4. 夜はよく眠っているので様子をみましょうと伝える。

まずは患者の気持ちに寄り添って対応しましょう。

客観的な観察のみならず、睡眠への満足感がないということも睡眠障害にあてはまります。

まとめ

睡眠障害に対しては様々な年代で起こりうる問題であり、治療や原因も多岐にわたります。知識を整理しておきましょう。

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03

睡眠障害には様々な要因があります。

入院による環境変化や不安、活動量の低下、薬剤の副作用等、

多角的な視点から原因対策を考え、患者に寄り添った看護が必要です。

選択肢1. 寝る前に温かい緑茶を飲むことを勧める。

緑茶にはカフェインが含まれています。

カフェインは交感神経を刺激し覚醒を促すため、

入眠には逆効果です。

選択肢2. 日中はベッドから離れて過ごすことを促す。

日中の活動量を上昇することで、

心身の適度な疲労により入眠を促す効果があります。

選択肢3. 眠れなくてもベッドに横になっていることを勧める。

設問患者は「眠れない」ことを訴えており、

この対応は患者の訴えに寄り添っていません。

選択肢4. 夜はよく眠っているので様子をみましょうと伝える。

患者本人の訴えを理解し、寄り添った対応が必要です。

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