看護師の過去問
第112回
午前 問98

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問題

看護師国家試験 第112回 午前 問98 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文を読み問いに答えよ。
Aさん(81歳、女性)は夫(86歳)と2人で暮らしている。高血圧症(hypertension)で内服治療をしているが、血圧のコントロールはできている。両眼に老人性白内障(senile cataract)があり、老人性難聴(presbyacusis)のために補聴器を使用している。認知機能は問題なく、日常生活動作<ADL>はほぼ自立している。1年前から両眼の羞明、霧視が強くなり、視力が低下して趣味の編み物ができなくなってきた。また、家の中を移動するときに小さな段差につまずいたりドアにぶつかるなど、歩行時の転倒の危険性が増えた。Aさんは自宅での生活を安全に送りたい、趣味を続けたいという希望があり、10日間程度の入院で両眼の超音波水晶体乳化吸引術と眼内レンズ挿入術を行うことになった。

この設問は、<前問>の続きの設問となります。

Aさんの手術は局所麻酔下で行われ、10分程度で終了した。手術中および手術直後のバイタルサインに問題はなく、病室に戻ってきた。Aさんは眼痛や頭痛、気分不快などの症状はなく、「無事に終わって良かった」と話している。
手術後のAさんへの説明で適切なのはどれか。
  • 手術直後から点眼する。
  • 洗顔は手術の翌日から行う。
  • 手術後24時間はベッド上で安静にする。
  • 医師の許可があるまでは頭を振る動作をしない。

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この過去問の解説 (3件)

01

白内障における超音波水晶体乳化吸引術と眼内レンズ挿入術の注意事項を理解しておきましょう。

選択肢1. 手術直後から点眼する。

×:不適切

 

術直後はガーゼや保護眼鏡などで目を保護し、安静を保つ必要があるため、点眼は術直後には行いません。

 

選択肢2. 洗顔は手術の翌日から行う。

×:不適切

 

手術後は目を保護し、感染予防のために術後数日間は洗顔できません。

選択肢3. 手術後24時間はベッド上で安静にする。

×:不適切

 

手術は局所麻酔下で行われているため、術後2時間程度で離床可能です。

選択肢4. 医師の許可があるまでは頭を振る動作をしない。

○:適切

 

眼内に挿入したレンズが固定され医師の許可があるまでは、頭を振る動作をしてはいけません。

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02

この問題のポイントは以下の通りです。

『白内障の治療方法は。(治療時の観察ポイント)』

これらを踏まえて問題を解いていきましょう。

選択肢1. 手術直後から点眼する。

手術直後はガーゼや眼帯などで目を保護しているため、手術直後からの点眼は考えにくいでしょう。

選択肢2. 洗顔は手術の翌日から行う。

術後は感染予防や目に圧力が加わるのを避けるように指導します。

選択肢3. 手術後24時間はベッド上で安静にする。

手術といえども全身麻酔ではありまぜん。24時間のベッド上安静は必要ありません。

選択肢4. 医師の許可があるまでは頭を振る動作をしない。

白内障手術では眼内にレンズを挿入しているため、頭を振ったりという動作は医師の許可があるまでは控えましょう。

まとめ

白内障手術の観察項目や特徴を整理しておきましょう。

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03

白内障における超音波水晶体乳化吸引術と眼内レンズ挿入術では、

いくつかの注意事項があります。

選択肢1. 手術直後から点眼する。

術直後は、患部は覆った状態です。

選択肢2. 洗顔は手術の翌日から行う。

細菌感染のリスクがあるため、

術後数日間は洗顔をしてはいけません。

選択肢3. 手術後24時間はベッド上で安静にする。

術後は2時間程度の安静が必要です。

その後は離床可能です。

選択肢4. 医師の許可があるまでは頭を振る動作をしない。

手術後、眼内に挿入したレンズが固定される必要があります。

よって頭を振る動作は禁止です。

まとめ

術後合併症の予防のため、

注意点を理解し術後の看護を行うことが大切です。

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