看護師の過去問
第112回
午前 問110
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問題
看護師国家試験 第112回 午前 問110 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文を読み問いに答えよ。
Aさん(34歳、初産婦)は妊娠39週6日に3,000gの女児を出産した。分娩後の母児の経過は順調である。
出生後12時間、看護師がAさんの児の観察を行った。児は活気がありバイタルサインは安定しており、排便が認められた。直接授乳を開始している。出生後の排尿回数は4回、排便回数は3回である。
この設問は、<前問>の続きの設問となります。
日齢2。Aさんの児の胎外生活への適応は順調に経過している。哺乳回数は1日8回。Aさんは母乳育児を希望しているが、児に乳頭を吸われると痛いと話しており、左右の乳頭に軽度の発赤が認められる。
このとき看護師が観察する項目で優先度が高いのはどれか。
Aさん(34歳、初産婦)は妊娠39週6日に3,000gの女児を出産した。分娩後の母児の経過は順調である。
出生後12時間、看護師がAさんの児の観察を行った。児は活気がありバイタルサインは安定しており、排便が認められた。直接授乳を開始している。出生後の排尿回数は4回、排便回数は3回である。
この設問は、<前問>の続きの設問となります。
日齢2。Aさんの児の胎外生活への適応は順調に経過している。哺乳回数は1日8回。Aさんは母乳育児を希望しているが、児に乳頭を吸われると痛いと話しており、左右の乳頭に軽度の発赤が認められる。
このとき看護師が観察する項目で優先度が高いのはどれか。
- 児の体重減少率
- 乳汁の分泌状態
- 乳房の緊満状態
- ラッチオンの状態
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この過去問の解説 (2件)
01
この問題で覚えておくべきポイントは、授乳における看護です。
各選択肢については、以下のとおりです。
生後2~3日目までは、母乳を飲む量も少なく、新生児の体重は自然と減っていきます。
これを、「生理的体重減少」といい、生まれた時より約10%ほど減ると言われています。
Aさんの児の現状においては、この時期にあたるため、様子をみて良いと言えます。
出産後2~3日目の母乳は「初乳」といい、出る量はごくわずかです。
初乳にはたくさんの免疫物質が含まれています。
分泌はごくわずかな量ですが、この時期の児にとって量が不足するということはありません。
一般的に、初期の乳房緊満は、出産3~4日目頃より生じると言われています。
現在のAさんの状況は、乳汁分泌量も少ないことから、この選択肢は不適切といえます。
赤ちゃんが母親の乳首を吸おうとする動作に合わせて、母親が自分の乳首をうまく赤ちゃんに吸着させる動作のことを、「ラッチオン」といいます。
吸い方が浅いと、乳首が痛い、乳首が切れてしまうといったトラブルを招くため、
十分に観察し、指導を行う必要があります。
退院に向けて、授乳における看護は大切です。十分に理解し、覚えておきましょう。
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02
日齢に合わせた褥婦の状態を理解することがポイントです。
生理的体重減少が起こる時期ですが、
哺乳回数は十分であり、経過を観察して良いです。
この場合の優先度は最も高くありません。
産褥2日では、初乳が分泌されはじめる時期です。
まだ分泌量は少なく、この場合の優先度は最も高くありません。
産褥3日ころより乳房の熱感や緊満を生じることがありますが、
まだ分泌量は少なく、この場合の優先度は最も高くありません。
ラッチオンとは、母親が自分の乳頭を児に吸着させることをいいます。
乳頭の含ませ方が浅いと、乳頭の発赤や痛みが起こることがあります。
Aさんは乳頭の痛みを訴えており、左右の乳頭に軽度の発赤が認められることから、
正しくラッチオンができていないことが考えられます。
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