看護師の過去問
第112回
午後 問46
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問題
看護師国家試験 第112回 午後 問46 (訂正依頼・報告はこちら)
臨死期にある患者の家族から「のどがゴロゴロと鳴っていて苦しんでいます。この苦痛をとってあげたい」と相談された。看護師が、呼吸音を聴取すると咽頭に雑音を認めた。
患者の苦痛を緩和するための対応で適切なのはどれか。
患者の苦痛を緩和するための対応で適切なのはどれか。
- 顔を横に向ける。
- 気管支拡張薬を用いる。
- 口腔内をガーゼで拭く。
- 雑音が消失するまで吸引する。
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この過去問の解説 (3件)
01
この問題は臨死期であることがポイントになります。臨死期は亡くなる前の状態のことを言い、咽頭部での雑音は死前喘鳴を疑います。
死前喘鳴は気道内分泌により咽頭部に痰などが貯留することですが、その音が大きかったり持続時間が長いと、見守る家族も「苦痛かな」と不安になります。
死前喘鳴は、顔を横に向ける、あるいは、軽く側臥位にすることで改善する場合があります。
気管支拡張薬を使用すると貯留していた痰が気管内に垂れ込み、誤嚥性肺炎などを起こす危険性があります。
口の中をガーゼで拭くことは悪いことではありませんが、咽頭部の気道内分泌に対してはあまり効果を示しません。
何度も吸引をすることは患者さんにとって苦痛になります。
患者さんの現状や病状を把握し、なにが一番最善の方法なのかを検討することは看護師の腕の見せ所です。
迷ったときはチーム間や多職種間で連携していきましょう。
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02
臨死期のケアに関する問題です。ゴロゴロと喉が鳴るのは死前喘鳴とも言われており、唾液や気管支分泌物が振動する事で鳴る音です。大切なポイントは以下の2つです。
・侵襲が少ない
・窒息を起こしにくい
これらを踏まえた選択肢が正答となります。
正解です。顔を横に向けることで、重力の影響により気道の貯留物が流れやすくなります。
誤りです。気管支そのものが閉塞しているわけではないので、薬剤を使用しても効果はありません。
誤りです。口腔内清拭自体は悪くはありませんが、口腔内にガーゼを挿入する事でかえって呼吸がしにくくなる事があります。
誤りです。吸引そのものが侵襲が大きいため不適切です。
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03
臨死期とは予後1か月から亡くなるまでの期間のことです。この時期に「喉がゴロゴロ鳴る」「咽頭に雑音がある」時は、死前喘鳴を疑います。死前喘鳴は、唾液や痰が貯留し、振動することで上記のような症状が見られることがあります。
頭の位置や体勢を変えることで、喘鳴が軽減されることがあります。
咽頭に唾液や痰が貯留している場合は、吸引をして貯留物を取り除くことがありますが、気管支に貯留物がある場合は、気管支拡張薬を用いることで誤嚥性肺炎を引き起こす可能性があります。
口腔ケアを行うことは悪いことではありませんが、死前喘鳴は口腔より奥の咽頭部に唾液や痰が貯留して起こるため、根本的な解決にはなりません。
雑音が消失するまで吸引をすることは侵襲が大きいため、患者の負担になることが考えられます。
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