看護師の過去問
第113回
午前 問19
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問題
看護師国家試験 第113回 午前 問19 (訂正依頼・報告はこちら)
膝蓋腱反射の低下で疑われる病態はどれか。
- 脚気(beriberi)
- 壊血病(scurvy)
- くる病(rickets)
- 夜盲症(night blindness)
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この過去問の解説 (3件)
01
反射とは、刺激に対して生じる不随意筋収縮です。
腱反射は突然の外力で筋が損傷することを防ぐ生理的な防御反応です。
これらが低下しているということは、神経系異常が疑われます。
又、ビタミンは、体内の代謝の化学反応の手助け、
体の機能調整、維持の役割があります。
人体に必須のビタミンは13種類あり、
それぞれ特徴と、不足時の症状について
理解しておくことも大切なポイントとなります。
〇:
膝蓋腱反射は大腿四頭筋反射テストとも呼ばれ、
腰髄(L2,L3,L4)の神経根障害を検査します。
末梢神経である神経根に異常が認められる際は
反射は低下・消失を示します。
脚気はビタミンB1の欠乏により、
(チアミンともよばれ、神経の情報伝達などにも関係)
心不全と末梢神経障害をきたす病態で、
膝蓋腱反射の低下がみられます。
×:
壊血病はビタミンCの不足が原因です。
コラーゲンが生成できず、血管壁や骨が脆弱化し、
出血や骨折などを引き起こします。
×:
くる病は、ビタミンDの欠乏により
低カルシウム血症を主体とする場合と、
低リン血症を主体とする場合がある、
骨の石灰化障害でO脚など骨の変形が見られます。
×:暗所において視機能障害をきたす病気の総称です。
先天的(遺伝的)な原因と、
後天的な原因はビタミンA欠乏症と、腫瘍随伴網膜症があります。
脚気はビタミンB1の欠乏で起こり昭和20年代まで国民病と言われていました。
食生活の変化で発症は減少しましたが、
近年、偏った食生活が背景となり、
成長や発育に欠かせないビタミン、
ミネラルなど栄養不足となってしまい、
健康に与える影響も、現代の食生活における問題点として挙げられます。
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02
この問題を解くポイントとして、膝蓋腱反射の低下が、末梢神経や反射経路に異常がある場合に見られる症状ということを理解しているかどうかです。
脚気は、ビタミンB1の欠乏により起こる末梢神経障害(ニューロパチー)や筋力低下が主症状の疾患です。この疾患では、膝蓋腱反射の低下または消失が認められるため、こちらの選択肢が正解となります。
壊血病は、ビタミンC欠乏により皮下出血・歯肉出血・創傷治癒遅延を主症状とする疾患です。膝蓋腱反射には影響しないため、こちらの選択肢は不正解です。
くる病は、ビタミンD欠乏により骨の石灰化障害により、骨変形や成長過程遅延が起こる疾患です。膝蓋腱反射には影響しないので、こちらの選択肢は不正解です。
夜盲症は、ビタミンA欠乏により暗い場所での視覚障害を主症状とする疾患です。膝蓋腱反射には影響しないので、こちらの選択肢は不正解です。
膝蓋腱反射低下の原因は、糖尿病性ニューロパチーやビタミンB1欠乏(脚気)による末梢神経障害や筋力低下や神経伝達異常が影響していることをポイントとして押さえておきましょう。
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03
この問題は、身体の反射の一つである「膝蓋腱反射」が低下した場合考えられる病気について問われています。
膝蓋腱反射は、膝の下を叩いた時に足が跳ね上がる反射のことです。
この反射が低下している場合何らかの神経系の異常が疑われます。
脚気は、ビタミンB1の欠乏が原因で起こる病気です。
末梢神経が障害されるため、膝蓋腱反射が低下したり手足にしびれや痛みが出たりします。
壊血病は、ビタミンCの欠乏が原因で起こる病気です。
主な症状は出血傾向や皮膚の出血斑などであり神経症状は特徴的ではありません。
くる病は、ビタミンDの欠乏が原因で骨が軟化する病気です。
骨の変形や筋肉の衰弱などが主な症状であり、神経症状は特徴的ではありません。
夜盲症は、ビタミンAの欠乏が原因で暗いところで見えにくくなる病気です。
視覚に関する症状であり、神経症状は特徴的ではありません。
以上の解説から、膝蓋腱反射の低下で疑われる病態は選択肢1の脚気であることがわかります。
脚気はビタミンB1の欠乏が原因で神経に障害が起こり、様々な症状が現れます。
膝蓋腱反射の低下はその一つです。
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