看護師の過去問
第113回
午前 問26
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問題
看護師国家試験 第113回 午前 問26 (訂正依頼・報告はこちら)
神経線維には髄鞘のあるものとないものがあるが、活動電位に対する髄鞘の働きはどれか。
- 活動電位の発生頻度を増やす。
- 活動電位のピークを高くする。
- 活動電位の伝導速度を速くする。
- 活動電位が周囲の神経線維に伝わるのを防ぐ。
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この過去問の解説 (3件)
01
この問題を解くポイントは、髄鞘の機能を正しく理解しているかどうかになります。
髄鞘は、跳躍伝導を可能にし活動電位の伝導速度を速くすることが主な働きです。以上を踏まえて、選択肢を確認していきましょう。
髄鞘の有無は活動電位の発生頻度そのものには影響を与えません。発生頻度は、刺激の強さや神経細胞の性質に依存します。よってこの選択肢は誤りです。
活動電位のピークは、ナトリウムイオンチャネルの動きによって決定し、髄鞘の有無は影響しません。よってこの選択肢は誤りです。
髄鞘によって跳躍伝導が行われたり、活動電位が髄鞘で覆われた部分を飛び越えて伝導されるため、無髄神経よりも伝導速度が大幅に速くなります。よってこの選択肢が正解です。
髄鞘には絶縁効果がありますが、活動電位が周囲の神経繊維に伝わるのを防ぐ役割はありません。よってこの選択肢は誤りです。
髄鞘は跳躍伝導を可能にし、伝導速度を大幅に向上させる重要な役割を担っています。髄鞘が失われる疾患(多発性硬化症)では、神経伝導が遅延または障害され、運動や感覚機能に問題が生じることが特徴です。この機会に押さえておきたい疾患のひとつです。
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02
神経情報は電気的・化学的な働きで神経伝達が行われています。
神経情報の伝達について、
その構造・特徴の理解がポイントとなります。
×:
発生頻度を増やす役割はありません。
×:
活動電位のピークを高くする役割はありません。
〇:
髄鞘は電気信号をスキップさせ、
素早く伝達する跳躍伝導という仕組みで、
情報の伝導速度を速くする役割を担っています。
×:
神経線維を保護していますが、
活動電位はランビエ絞輪の部分のみを経由し
飛び飛びに伝わる跳躍伝導の働きがあります。
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03
神経線維には、髄鞘があるもの(有髄線維)とないもの(無髄線維)があります。
髄鞘は神経細胞を覆う膜状の構造で、特に活動電位の伝導に重要な役割を果たします。
有髄線維と無髄線維での活動電位の伝わり方の違いを理解することがこの問題のポイントです。
髄鞘の役割は、活動電位の発生頻度を増やすことではありません。
活動電位の発生頻度は、刺激の強さや持続時間により決まりますが、
髄鞘の有無は直接関係がありません。
この選択肢は不適切です。
髄鞘は活動電位の伝導を助ける役割を果たしますが、
活動電位のピーク(最大電位値)を高くする働きはありません。
ピークの高さは主に細胞内外のイオンバランスに依存するため、この選択肢も誤りです。
髄鞘は活動電位の伝導を高速化する働きがあります。
有髄線維では、跳躍伝導と呼ばれる方法で活動電位がランビエ絞輪(髄鞘の切れ目)を飛び跳ねるように伝わり、
伝導速度が大幅に向上します。
このため、この選択肢が正解です。
髄鞘は周囲への電気的な影響を減らす働きがありますが、
完全に活動電位が他の神経線維に伝わるのを防ぐわけではありません。
この選択肢は髄鞘の役割を正確には表していませんので、不適切です。
髄鞘の主な役割は、活動電位の伝導速度を速くすることです。
有髄線維では、髄鞘によって跳躍伝導が可能となり、効率的かつ高速に信号を伝えることができます。
これにより、髄鞘のある神経線維は、情報の伝達が迅速に行われるようになっています。
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