看護師の過去問
第113回
午前 問47
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問題
看護師国家試験 第113回 午前 問47 (訂正依頼・報告はこちら)
Aさん(47歳、男性、会社員)は、尿管結石(ureterolithiasis)による疝痛発作で入院した。入院翌日、自然に排石され、疼痛は消失したものの、結石が残存している。入院前は、ほぼ毎日、飲酒を伴う外食をしていた。
Aさんへの退院指導で適切なのはどれか。
Aさんへの退院指導で適切なのはどれか。
- 「シュウ酸を多く含む食品を摂取しましょう」
- 「1日2L程度の水分を摂取しましょう」
- 「排石までは安静にしましょう」
- 「飲酒量に制限はありません」
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この過去問の解説 (3件)
01
尿管結石は、尿の結石成分(数種類あります)が
溶けずに結晶となり、
更に大きく成長し結石となることで起こります。
約半数が再発するといわれており、
再発率が高い為、再発予防指導を行う必要があります。
×:
シュウ酸は、カルシウム結石の危険因子であり、
シュウ酸を多く含む食品の過剰摂取を控えるよう指導が必要となります。
〇:
飲水量が少ないと濃縮尿となり
尿路結石ができやすくなる為、飲水を促します。
×:
運動により、自然排石効果が促進される他、
骨が丈夫になり、カルシウム溶出を防ぐ効果も期待できる為、
運動指導が必要となります。
×:
アルコールには、ビールにプリン体が多く含まれ、
高尿酸血症や酸性尿を引き起こします。
アルコール自体も、代謝により血清尿酸値を上昇させる為、
過剰な摂取を控えるよう指導が必要となります。
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02
尿管結石(ureterolithiasis)の患者への退院指導では、結石の再発予防が重要です。
再発リスクを軽減するためには、適切な水分摂取や食事指導が中心となります。
また、結石の種類によって注意すべきポイントが異なります。
それでは各選択肢について見ていきましょう。
シュウ酸はカルシウム結石の形成に関連する物質の一つで、ほうれん草やナッツ類などに多く含まれています。
シュウ酸を多く含む食品を積極的に摂取することは結石形成のリスクを高める可能性があり、この指導は不適切です。
尿量を増やすことは結石の再発を予防するために非常に重要です。
1日2L程度の水分摂取は、尿が十分に希釈され、結石の形成を防ぐ助けとなります。
この指導は適切であり、正解です。
排石後は疼痛も消失しており、適度な活動が推奨されます。
むしろ安静にしすぎると血流や尿の流れが滞り、
再発のリスクが高まる可能性があります。
この指導は不適切です。
飲酒は尿の濃縮を引き起こす可能性があり、結石形成のリスクを高めます。
また、アルコールを含む外食の機会が多いことも結石のリスク因子となり得ます。
飲酒量には制限を設けることが推奨され、この指導は不適切です。
尿管結石の患者への退院指導で適切なのは「1日2L程度の水分を摂取しましょう」です。
シュウ酸を多く含む食品の摂取推奨や安静の指導、飲酒量に制限がないとする説明は、
不適切であり、再発リスクを高める可能性があります。
再発予防のため、適切な水分摂取とバランスの良い食事、飲酒の制限を含む生活習慣の改善が重要です。
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03
Aさんへの退院指導で適切なのは、「1日2L程度の水分を摂取しましょう」です。
尿管結石予防には、十分な水分摂取が必要であり、1日2L程度の水分摂取を目安にすることで、尿量を増やし、再発リスクを減らすことが期待できます。
シュウ酸は結石(特にシュウ酸カルシウム結石)の形成に関わる成分であり、結石リスクがある患者は摂取量を控えることが推奨されます。シュウ酸を多く含む食品には、ほうれん草、紅茶、ナッツ類などがあります。
これらの食品を多く摂取することで結石が再発しやすくなります。
結石の再発予防には、尿量を増やして結石成分の濃度を下げることが有効です。
そのため、1日あたり2L程度の水分を摂取することが推奨されます。
水分補給により、尿が薄まり、結石の形成が抑えられるため、Aさんにとって適切な指導内容です。
すでに自然に排石されているため、安静にする必要はありません。
むしろ適度な運動を行うことで血流が良くなり、体調維持に役立ちます。
結石が自然排出された後は、生活習慣の改善に向けた指導が重要となります。
飲酒の過剰摂取は結石形成のリスク要因のひとつです。
特に、ビールなどにはプリン体が含まれており、尿酸結石のリスクを高める可能性があります。
そのため、飲酒量の制限や、適度な飲酒に関する指導が必要であり、制限が不要という説明は適切ではありません。
尿管結石予防のために、Aさんには1日2L程度の水分を摂取することが推奨されます。
水分補給をしっかり行い、再発防止に努めることが大切です。
また、飲酒やシュウ酸の摂取に関する適切な指導を行い、生活習慣を見直すよう促すことも重要です。
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