看護師 過去問
第113回
問73 (午前 問73)
問題文
発災直後、自家用車に泊まり生活を始めた避難者に発生しやすいのはどれか。
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問題
看護師国家試験 第113回 問73(午前 問73) (訂正依頼・報告はこちら)
発災直後、自家用車に泊まり生活を始めた避難者に発生しやすいのはどれか。
- 生活不活発病(disuse syndrome)
- 静脈血栓塞栓症(venous thromboembolism)
- 圧挫症候群<クラッシュ症候群>(crush syndrome)
- 心的外傷後ストレス障害<PTSD>(posttraumatic stress disorder)
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この過去問の解説 (2件)
01
正解は「静脈血栓塞栓症(venous thromboembolism)」です。
自家用車に泊まり生活する避難者は、長時間座ったままの姿勢を続けることが多く、足の動きが少なくなるため、静脈血栓塞栓症(エコノミークラス症候群)のリスクが高まります。
この状態は、長時間の静止姿勢により血流が停滞し、血栓が形成されることで引き起こされる可能性があります。
生活不活発病は、運動不足により筋力低下や関節の硬直が起こる状態です。
長期間の運動不足に関連しますが、短期間の車中生活による直接の影響ではなく、長期的な問題として発生します。
自家用車で長時間過ごすことにより、足を動かすことが制限され、血流が滞るために血栓が発生しやすくなります。
これは「エコノミークラス症候群」とも呼ばれ、長時間座ったままの避難生活で最もリスクが高まる状態です。
圧挫症候群は、長時間にわたって身体の一部が圧迫され続けた際に筋肉が破壊され、そこから放出される物質が血液を通じて全身に影響を及ぼすものです。
これは地震などの災害で瓦礫に圧迫された場合に起こり、自家用車に泊まることでは発生しません。
PTSDは、災害の心理的影響により発生するストレス障害です。
長期間にわたる精神的影響として発生することがありえますが、発災直後に自家用車で避難することによって特に起こりやすいというわけではありません。
自家用車に泊まり避難生活を送る場合、静脈血栓塞栓症(エコノミークラス症候群)のリスクが高まります。
これは長時間の座位による血流停滞が原因で発生するため、足を動かすことや水分を取ることが予防に重要です。
他の選択肢(生活不活発病、圧挫症候群、PTSD)は、車中避難特有のリスクではありません。
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02
発災直後、自家用車に泊まり生活を始めた避難者に発生しやすいのは、静脈血栓塞栓症(venous thromboembolism)です。
静脈血栓塞栓症は、エコノミークラス症候群とも呼ばれます。
長期間座っていることで下肢に深部静脈血栓症が生じます。歩くと生じた血栓が遊離し、肺血栓塞栓症を発症します。
不正解です。
活動量が極端に減ると、生活不活病(廃用症候群)のリスクが高まります。
これは、継続的に活動量が減ったことで筋力低下や循環・呼吸機能の低下が起こるものです。
正解です。
車中泊をしている避難者は、長時間座ったままの姿勢でいることで下肢の血流が悪くなり、静脈血栓塞栓症(venous thromboembolism)のリスクが高まります。
深部静脈血栓症の血栓が遊離して肺血栓塞栓症を発症すると、ショックや心停止を起こすことがあります。
不正解です。
圧挫症候群<クラッシュ症候群>(crush syndrome)は、体が長時間圧迫されて損傷や虚血が起こり、その後圧迫が解除されると横紋筋融解によってミオグロビンによる暗褐色尿、代謝性アシドーシス、高ミオグロビン血症、高カリウム血症、高CK血症、急性腎障害などを引き起こすものです。
不正解です。
心的外傷後ストレス障害<PTSD>(posttraumatic stress disorder)は、生命や安全を脅かされる強烈なストレスを経験した場合に発症します。
PTSDはフラッシュバック、感情の麻痺、過覚醒症状(不眠、苛立ち、集中できない)等の症状が1か月以上継続した場合に診断されます。
車中での避難生活によってPTSDを引き起こしやすくなるとは言えません。
静脈血栓塞栓症(venous thromboembolism)が生じると、片側の下肢の腫脹や色調変化、緊満感・緊満痛、ホーマンズ徴候などが起こります。
静脈血栓塞栓症を予防するためには、座りっぱなしにならないように意識的に運動する、こまめに水分摂取を行うことが有効です。
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