看護師の過去問
第113回
午前 問94

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問題

看護師国家試験 第113回 午前 問94 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文を読み、問いに答えよ。
Aさん(57歳、男性)は、妻(50歳)と2人で暮らしている。21歳から喫煙習慣があり、5年前に風邪で受診した際に肺気腫(pulmonary emphysema)と診断された。最近は坂道や階段を昇ると息切れを自覚するようになってきた。
Aさんの呼吸機能に関する数値で増加を示すのはどれか。
  • 1秒率
  • 残気量
  • 1回換気量
  • 動脈血酸素分圧<PaO2>(room air)

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この過去問の解説 (1件)

01

正解は「残気量」です。

肺気腫(pulmonary emphysema)は、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の一つで、肺の弾性力が低下し、肺胞が破壊されることによって呼吸機能が低下する病態です。

この結果、呼吸が困難になり、さまざまな呼吸機能に影響を与えます。

特に、残気量が増加することが特徴的です。

 

選択肢1. 1秒率

1秒率は、最初の1秒間にどれだけの空気を呼気できるかを示す割合です。

COPDや肺気腫では、気道が狭くなり、呼吸の流速が低下するため、1秒率は低下します。
 

選択肢2. 残気量

残気量は、呼気の後も肺に残っている空気の量を示します。

肺気腫では、肺の弾性が低下し、肺に空気を押し出す力が弱くなるため、残気量が増加します。

これが肺気腫の特徴的な変化です。

 

選択肢3. 1回換気量

1回換気量は、通常の呼吸で吸い込んだり吐き出したりする空気の量です。

肺気腫では、肺の機能が低下しているため、この量は減少することが多く、増加することは一般的ではありません。

 

選択肢4. 動脈血酸素分圧<PaO2>(room air)

PaO2は、血液中の酸素分圧を示します。

肺気腫では、ガス交換がうまくいかず酸素供給が不足するため、PaO2は低下することが多いです。

増加することはありません。

 

 

まとめ

肺気腫では、肺の弾性力が低下し、呼気時に空気を十分に排出できなくなるため、残気量が増加します。

一方、1秒率や動脈血酸素分圧は低下し、1回換気量も減少する傾向があります。

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