看護師の過去問
第113回
午前 問108
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問題
看護師国家試験 第113回 午前 問108 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文を読み、問いに答えよ。
Aさん(28歳、会社員)は、夫(30歳、会社員)と2人で暮らしている。2023年2月5日からの月経を最後に無月経となり、妊娠の可能性を考えて受診した。医師の診察の結果、妊娠と診断された。
妊娠30週2日。Aさんは妊婦健康診査を受け、妊娠経過に異常はなく児の発育も順調と診断された。診察後、Aさんから看護師に「最近、腰が痛くなることがあります。腰痛への対処法はありますか」と質問があった。
看護師のAさんへの説明内容で適切なのはどれか。
Aさん(28歳、会社員)は、夫(30歳、会社員)と2人で暮らしている。2023年2月5日からの月経を最後に無月経となり、妊娠の可能性を考えて受診した。医師の診察の結果、妊娠と診断された。
妊娠30週2日。Aさんは妊婦健康診査を受け、妊娠経過に異常はなく児の発育も順調と診断された。診察後、Aさんから看護師に「最近、腰が痛くなることがあります。腰痛への対処法はありますか」と質問があった。
看護師のAさんへの説明内容で適切なのはどれか。
- 安静にする。
- 椅子に浅く座る。
- Sims(シムス)位で休む。
- 柔らかいマットレスや布団で寝る。
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この過去問の解説 (2件)
01
正解は「Sims(シムス)位で休む」です。
シムス位は、妊娠中の腰痛の軽減に効果的な体位で、体にかかる負担を軽減し、血流をよくする効果があります。
安静を勧めることは一般的に有効に思えますが、妊娠中の腰痛に対しては適切ではありません。適度な運動や姿勢の工夫がむしろ腰痛の緩和に有効です。長期間の安静は、筋力低下や血行不良を引き起こす可能性があり、逆に腰痛を悪化させる場合があります。
椅子に浅く座ると、骨盤が後傾し、腰に負担がかかるため、腰痛を悪化させる可能性があります。正しい姿勢で座ることが大切で、腰を支えるクッションや椅子に深く座ることが推奨されます。
Sims位は、左側を下にして横向きで寝る体位で、妊娠後期において胎児や子宮の圧迫を軽減し、血流を促進します。腰や背中への負担も軽減され、腰痛の予防や緩和に効果的です。この体位は妊婦にとって安眠しやすく、快適に過ごせる姿勢です。
柔らかすぎるマットレスや布団は、体が沈み込み、背骨の自然なカーブが保てなくなり、腰に過剰な負担がかかります。適度な硬さのある寝具を使用することで、体全体のサポートが得られ、腰痛の予防に役立ちます。
妊娠中の腰痛は多くの妊婦が経験する症状ですが、適切な体位や姿勢をとることで緩和が可能です。Sims位での休息は、体に優しく、腰痛予防に効果的です。また、過度の安静や不適切な姿勢は逆効果になることがあるため、正しい方法で体をケアすることが重要です。
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02
妊娠中は、マイナートラブルとして腰痛が生じやすくなります。
腰痛に対する適切な対処法・予防法をみていきましょう。
安静しておくことで、全身の血流が悪くなり、腰痛の悪化につながる可能性があります。
そのため、この選択肢は適切ではありません。
椅子に浅く座ると重心が不安定となるため、腰に負担がかかります。
よって、この選択肢は適切ではありません。
シムス位は、増大した子宮による腹部の圧迫や、腰の負担を軽減するために推奨される体位です。
柔らかいマットレスや布団は、身体が沈むことで腰に負担がかかってしまいます。
腰痛を悪化させる可能性があるため、適切ではありません。
マイナートラブルとは、妊娠によるエストロゲンやプロゲステロンなどのホルモンの変化、子宮の増大、体重増加によって生じる不快症状のことをいいます。
腰痛のほかにも、頭痛・頭重感、めまい、立ちくらみ、胸やけ、手のしびれ、こむら返り、便秘、痔核、尿漏れ、浮腫、静脈瘤、鼻血、皮膚の痒感、発汗などがあります。
それぞれの対処法や予防法について、正しく判断できるように確認しておきましょう。
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