看護師の過去問
第113回
午前 問109
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問題
看護師国家試験 第113回 午前 問109 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文を読み、問いに答えよ。
Aさん(32歳、初産婦)は妊娠39週4日で男児を正常分娩した。出生体重3,000g、身長48.0cm。出生直後、児に付着していた羊水を拭き取り、インファントラジアントウォーマーの下で観察を行った。その後、温めておいた衣服を着せてコットに寝かせ、コットを空調の風が当たらない場所に配置した。
看護師の行為で対流による児の熱喪失を予防したのはどれか。
Aさん(32歳、初産婦)は妊娠39週4日で男児を正常分娩した。出生体重3,000g、身長48.0cm。出生直後、児に付着していた羊水を拭き取り、インファントラジアントウォーマーの下で観察を行った。その後、温めておいた衣服を着せてコットに寝かせ、コットを空調の風が当たらない場所に配置した。
看護師の行為で対流による児の熱喪失を予防したのはどれか。
- 羊水を拭き取った。
- インファントラジアントウォーマーの下で観察を行った。
- 温めておいた衣服を着せた。
- コットを空調の風が当たらない場所に配置した。
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この過去問の解説 (2件)
01
正解は「コットを空調の風が当たらない場所に配置した」です。
対流による熱喪失は、冷たい空気が児の体に流れることで起こるため、風が当たらないようにすることが重要です。
羊水を拭き取る行為は、蒸発による熱喪失を防ぐための対応です。
出生直後、児の体表に付着した羊水が蒸発する際に体温が奪われるため、早期に拭き取ることで蒸発熱の喪失を防ぎます。
インファントラジアントウォーマーを使用することは、放射による熱喪失を防ぐ対策です。
新生児は自分で体温調節がうまくできないため、外部からの温熱を放射することで、体温を保つことが可能になります。
温めておいた衣服を着せることで、伝導による熱喪失を防ぐことができます。
新生児が冷たい衣服や布地に触れると、その接触部分を通して体温が奪われるため、あらかじめ温めておきます。
これは対流による熱喪失を防ぐための対応です。
冷たい風が新生児に当たると、その空気の流れによって体温が奪われやすくなります。
空調の風が直接当たらないように配慮することで、対流による体温低下を予防します。
新生児は体温調節機能が未発達なため、熱喪失を防ぐことが非常に重要です。
対流による熱喪失は空気の流れによって引き起こされるため、風が当たらない場所に新生児を配置することが効果的です。
他にも、蒸発、放射、伝導による熱喪失にも対策が必要です。
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02
新生児の体温調節機能や身体的な特徴を踏まえ、熱産生がどこで行われているのか、熱の喪失経路をイメージしてみましょう。
出生直後の新生児を羊水で濡れたままにすると、体表面から熱が奪われてしまいます。
そのため、水分をしっかり拭き取ることで、蒸散を予防することができます。
体表面と環境の温度差があると、温度は高い方から低い方へ移動します。
観察をインファントラジアントウォーマーの下で行うことは、温度が移動するのを防ぎ、輻射による体温低下の予防につながります。
冷たい衣服に触れると体温が衣服のほうに移動します(熱は温度が高い方から低い方へ移動する)。
そのため、温めておいた衣服を着せたり、温かい寝具に寝かせることで、伝導による体温低下を予防できます。
風が当たらない場所にコットを配置することで、皮膚に接する空気の流れによって熱が移動する対流による体温低下を防ぐことができます。
新生児の熱喪失ルートについて、正しく判断できるように整理しておきましょう。
・蒸散:皮膚・頭髪・呼気からの不感蒸泄によって熱が失われること
・輻射:温度の高い児から周囲の環境へ熱が失われること
・伝導:皮膚と接している部分から熱が失われること
・対流:空気の流れによって体表から熱が失われること
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