看護師 過去問
第114回
問213 (午後 問93)

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問題

看護師試験 第114回 問213(午後 問93) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文を読み、問いに答えよ。
Aさん(88歳、男性)は妻(82歳)と2人で暮らしている。息子2人は独立して生活している。要介護度は5で、エアマットレスを使用している。食事は妻の介助で1日1回ペースト食を食べているがむせることもあり、食事が全くとれない日もある。排泄はオムツを使用し、毎日訪問介護サービスを利用して、オムツ交換と陰部洗浄を受けている。訪問看護は週3回利用している。Aさんは妻が話しかけると返事はするが自発的な会話はない。着替えをするときに上肢を動かすと苦痛表情がある。
Aさんは声をかけても返答したり目を開けたりすることもなく、穏やかな表情で眠っていることが多くなった。Aさんの妻は「夫は話しかけても何も答えてくれないので、どうしたらよいか分かりません」と訪問看護師に話した。
このときの妻への声かけで適切なのはどれか。
  • 「Aさんの体にできるだけ触れるようにしましょう」
  • 「Aさんは苦痛を感じることはありません」
  • 「Aさんが休めるよう静かにしましょう」
  • 「Aさんの世話を頑張りましょう」

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この過去問の解説 (1件)

01

結論:Aさんの体にできるだけ触れるようにしましょう
穏やかに横たわる時期でも、聴覚や触覚は最後まで残りやすいと言われます。

優しく手を握ったり肩に触れたりしながら声をかけると、Aさんは安心感を得やすく、妻も「通じている」という実感を持てます。

選択肢1. 「Aさんの体にできるだけ触れるようにしましょう」

触覚刺激は愛情や安心を伝える大切な手段です。

強い動きで痛みを与えないよう注意しつつ、手を取り「ここにいるよ」と伝えることで双方の不安を和らげます。

選択肢2. 「Aさんは苦痛を感じることはありません」

苦痛の有無を断定することはできません。

表情やバイタルを見ながら適切にケアする姿勢が必要です。

選択肢3. 「Aさんが休めるよう静かにしましょう」

静寂を保つだけではコミュニケーションの機会が減ります。

むしろ穏やかな語りかけと触れ合いが安心につながります。

選択肢4. 「Aさんの世話を頑張りましょう」

励ましのつもりでも、妻に過度の責任感や負担感を与える表現です。

サポート体制を整えながら無理のないケアを勧めることが大切です。

まとめ

触れる・語りかけることで残された感覚に働きかけ、心のつながりを保てます。

痛みが出やすい部位は動かしすぎず、手や頬など負担の少ない場所を優しく触れるのがポイントです。

看護師は妻が疲れないよう支援体制を整え、安心して寄り添える環境づくりを続けていきます。

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