看護師 過去問
第114回
問218 (午後 問98)

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問題

看護師試験 第114回 問218(午後 問98) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文を読み、問いに答えよ。
Aさん(57歳、男性)は、芳香族アミンを扱う化学工場に39年勤務している。
現病歴:ここ数か月で次第に尿の色が濃くなった。いきまないと排尿できなくなり、泌尿器科を受診し、採血および尿検査を受けた。
既往歴:特記すべき点なし。
生活歴:喫煙40本/日を36年間、焼酎120mLの飲酒をほぼ毎日、20年間続けている。
身体所見:顔面、四肢に浮腫なし、黒色便なし、血便なし。
検査所見:赤血球308万/μL、Hb9.9g/dL、血清アルブミン4.2g/dL、血清総ビリルビン0.2mg/dL、血糖102mg/dL、ヘモグロビンA1c<HbA1c>5.4%。
Aさんは膀胱全摘出術および回腸導管造設術を受けることになった。Aさんへの術前の説明で正しいのはどれか。
  • 「浴槽のお湯に入ることはできません」
  • 「水分の摂り過ぎに注意が必要です」
  • 「肛門から尿が出ます」
  • 「尿意は感じません」

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この過去問の解説 (1件)

01

正しい選択肢:尿意は感じません
回腸導管造設術では膀胱を摘出し、尿はお腹のストーマからパウチへ常時流れ出ます。

膀胱がなくなるため「溜まったら出す」という感覚が消え、尿意を感じなくなるのが大きな特徴です。

選択肢1. 「浴槽のお湯に入ることはできません」

創部が治ればストーマパウチを装着したまま入浴できます。

お湯が導管内に入る心配はありませんので誤りです。

選択肢2. 「水分の摂り過ぎに注意が必要です」

導管は常に尿を排出する仕組みのため、むしろ十分な水分摂取で尿の流れを保つことが大切です。

制限する必要はありません。

選択肢3. 「肛門から尿が出ます」

尿はお腹に作ったストーマから出ます。

肛門は消化管の出口のままで、尿は通りません。

選択肢4. 「尿意は感じません」

膀胱を摘出するため尿をためる・感じる機能が失われるのが実際の状態です。

正しい説明となります。

まとめ

尿意消失は回腸導管生活の基本事項であり、パウチ管理の重要性を理解するために必須の情報です。

入浴、水分摂取、排泄経路などの誤解を正し、安心して術後生活に臨めるように丁寧な説明を心掛けましょう。

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