看護師 過去問
第114回
問220 (午後 問100)

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問題

看護師試験 第114回 問220(午後 問100) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文を読み、問いに答えよ。
Aさん(80歳、女性)は、アパートの1階に1人で暮らしている。半年前に軽度のAlzheimer<アルツハイマー>型認知症(Alzheimer disease)と診断され、抗認知症薬の内服治療を開始した。要支援2の認定を受けている。
Aさんが屋内でぐったりしているのを訪問した近所の人が発見し、救急搬送された。来院時のバイタルサインは、体温36.5℃、呼吸数20/分、脈拍92/分、血圧130/82mmHgで、皮膚に軽度の発汗がみられた。頭痛や吐き気はなかった。看護師がAさんに状況を聞くと、最近は食欲がなく、食べたり飲んだりしていなかったし、昨日は排尿回数も普段より少なかったと話した。
このときに看護師が追加で収集する情報で優先度が高いのはどれか。
  • 睡眠状況
  • 口渇の有無
  • ADLの状況
  • 抗認知症薬の内服状況

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この過去問の解説 (1件)

01

結論:口渇の有無
Aさんは「食べたり飲んだりしていなかった」「排尿回数が少なかった」と自ら話しており、脱水の可能性が最も高い状況です。

脱水評価では、まず本人が強い口渇を感じているかを確認することが重要です。

口渇は水分不足を示す早期サインであり、点滴など迅速な水分補給の要否を判断する手がかりになります。

選択肢1. 睡眠状況

睡眠の質は認知症の進行評価には有用ですが、ぐったりして救急搬送された急性期では優先度が低いです。

選択肢2. 口渇の有無

脱水疑い時の最優先チェック項目です。

自覚的口渇は水分損失量と相関があり、治療の緊急度を決める指標になります。

選択肢3. ADLの状況

日常生活動作の変化は退院後の支援を考えるうえで必要ですが、今は緊急度が高い脱水の有無を確認するほうが先です。

選択肢4. 抗認知症薬の内服状況

服薬管理は重要ですが、今回の症状(ぐったり・飲食/排尿の減少)は薬の影響より脱水で説明しやすく、初期対応では後回しにできます。

 

まとめ

Aさんは飲水・排尿低下を自覚しており、脱水リスクが高い。

口渇の有無を直ちに把握し、必要なら血圧変動や電解質検査を行い、早急な補液を検討する。

他の情報(ADL、服薬など)は命に直結する脱水評価を済ませてから順次確認する。

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