公認心理師の過去問
第1回(2018年)
午前 問8
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問題
公認心理師試験 第1回(2018年) 午前 問8 (訂正依頼・報告はこちら)
パーソナリティや自我状態に関する心理検査について、正しいものを1つ選べ。
- MAS は、多面的にパーソナリティを測定する検査である。
- IAT は、顕在的意識レベルの自尊心の個人差を測定する検査である。
- NEO−PI−R は、パーソナリティの6つの次元を測定する検査である。
- 東大式エゴグラムは、被検者の自我状態をP、A又はCの3タイプのいずれか1つに分類する検査である。
- YG性格検査は、パーソナリティの12の特性を測定する120項目への反応を通して被検者を典型的な型に分類する検査である。
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この過去問の解説 (3件)
01
心理検査は多数あるため、試験においては
初見のものもあるかもしれません。
選択肢のうち知っているものから正誤を判断し、
消去法でも良いので正答を導きましょう。
1. MASとはManifest Anxiety Scale 顕在性不安尺度のことです。
「多面的にパーソナリティを測定する」のは、MMPI(ミネソタ多面的人格目録)です。
2.IATとは Implicit Association Test 潜在連合テストのことです。
「顕在的意識レベル」ではありません。
3. NEO−PI−RとはRevised NEO Personality Inventoryのことで、
5因子(N:神経症傾向・E:外向性・O:開放性・A:調和性・C:誠実性)
の人格検査です。
4.東大式エゴグラム(TEG)では、
5つの自我状態に分類されます。
CP:批判的な親・NP:養育的な親・A:大人・FC:自由な子ども・AC:順応した子ども
の5つです。
5.これが正答です。
YG性格検査は、矢田部ギルフォード性格検査のことです。
12カテゴリー×10問の120項目に回答し、典型的な型に分類されます。
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02
各選択肢については、以下の通りです。
1→MASは、顕在不安尺度のことで、不安の測定を目的とした検査になります。
多面的にパーソナリティを測定する検査は、MMPIです。
よって選択肢は、誤りです。
2→IATは、潜在連合テストのことで、社会的対象に対する潜在的な態度を測定する検査です。
よって選択肢は、誤りです。
3→NEO−PI−Rは、ネオ人格目録改訂版の検査のことです。
パーソナリティの5因子と、それぞれの因子にある6つの下位次元で、個人のパーソナリティを本質的に把握することができます。
よって選択肢は、誤りです。
4→東大式エゴグラムは、個人の性格傾向を知る検査です。
被験者の自我状態を、CP、NP、A、FC、ACの5タイプの強弱で示し、性格傾向を検査します。
よって選択肢は、誤りです。
5→YG性格検査は、矢田部−ギルフォード人格検査のことです。
1尺度10問の質問が12尺度、合計120問ある検査で、被験者をAタイプ、Bタイプ、Cタイプ、Dタイプ、Eタイプの5つのタイプに分類します。
よって選択肢は、正しいです。
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03
この問題で覚えておくべきポイントは以下の通りです
心理検査の適応年齢、測定できる心理の詳細、具体的な質問項目の内容など、詳細な内容を問われます。
それでは問題を見てみましょう。
MMPIミネソタ多面的人格目録性格検査から、50項目を取り出して作成された、潜在性不安尺度(Manifest Anxiety Scale)です。そのため、間違いです。
IAT(Implicit Association Test 潜在連合テスト)は無意識バイアス(アンコンシャス・バイアス)を測定する方法です。顕在性意識とは、自分で自覚できる意識のため、間違いです。
確かにパーソナリティ、人格検査ですが、5因子人格検査です。この5つの因子(N:神経症傾向、E:外向性 O:開放性、A:調和性、C:誠実性)はさらに6つの下位次元を持ちます。次元の数が異なるため、間違いです。
東大式エゴグラム(TEG)は5つの自我の状態(CP:Critical Parent、NP:Nurturing Parent A:Adult FC:Free Child AC:Adapted Child)の状態を測定する検査であり、1つの分類する検査ではありません。そのため、間違いです。
矢田部・ギルフォード性格検査のことです。問題文通りの説明のため、正解です。
公認心理師は、様々な心理検査を行います。特に性格・パーソナリティを客観的に分析するために、どの検査が最も効果的かを判断するためにも、それぞれの検査の内容を詳細に理解しておく必要があります。実際の検査用紙を見るなど、記憶に留められるような勉強をしておきましょう。
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