公認心理師 過去問
第3回(2020年)
問30 (午前 問30)

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問題

公認心理師試験 第3回(2020年) 問30(午前 問30) (訂正依頼・報告はこちら)

甲状腺機能低下症にみられる症状について、正しいものを1つ選べ。
  • 下痢
  • 頻脈
  • 眼球突出
  • 傾眠傾向
  • 発汗過多

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この過去問の解説 (3件)

01

正解4です。

甲状腺機能低下症では、甲状腺ホルモンが不足することで代謝が低下するため、全身のさまざまな機能が低下します。

疲労感やだるさ、汗をかかない、食欲が低下する、寒気がするといった身体的な症状のほかに、無気力や眠気、記憶力の低下、抑うつ、動作が遅くなるなどの症状もみられます。また、認知症やうつのような精神症状が出ることもあるため、他の疾患と間違われるケースもあります。

以上より、4が正しいです。

1.2.3.5.は、バセドウ病における症状のため、誤りです。

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02

正答は4です。

甲状腺機能低下症とは、血液中の甲状腺ホルモンが不足することで、全身のさまざまな機能が低下することを指します。症状としては、疲労感、倦怠感、寒がり、むくみ、体重増加、傾眠傾向、動作緩慢、記憶力低下などが挙げられます。

したがって、(4)が正しいです。

なお、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることによる病気を甲状腺機能亢進症(バセドウ病等)と言います。症状としては、(1)下痢、(2)頻脈、(3)眼球突出、(5)発汗過多 などが挙げられます。

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03

甲状腺機能低下症(Hypothyroidism)は、甲状腺ホルモンの分泌が低下することで、全身の代謝が低下する疾患です。これに伴い、体のさまざまな機能が低下し、特徴的な症状が現れます。主な症状には、疲労感、寒がり、皮膚の乾燥、便秘、体重増加、そして精神的な活動性や意欲の低下などが含まれます。

本問題では、甲状腺機能低下症に典型的にみられる症状を問うています。

以下、各選択肢を検討します。

選択肢1. 下痢

下痢は、むしろ甲状腺機能亢進症(Hyperthyroidism)でみられる症状です。

甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることで腸管運動が亢進し、下痢が引き起こされます。一方、甲状腺機能低下症では腸管運動が低下するため、便秘が典型的な症状として現れます。

この選択肢は不適切です。

選択肢2. 頻脈

頻脈も甲状腺機能亢進症でみられる症状です。甲状腺ホルモンの過剰分泌は心拍数を増加させ、頻脈や動悸を引き起こします。一方、甲状腺機能低下症では、心拍数が低下して徐脈がみられることが多いです。

この選択肢は不適切です。

選択肢3. 眼球突出

眼球突出は、バセドウ病(甲状腺機能亢進症の主な原因の1つ)でみられる典型的な症状です。これは免疫異常による炎症や脂肪組織の増加が眼窩に起きることで生じます。甲状腺機能低下症には見られない症状です。

この選択肢は不適切です。

選択肢4. 傾眠傾向

傾眠傾向(眠気が強くなること)は、甲状腺ホルモンの不足により新陳代謝が低下し、全身の活動性やエネルギーが低下することで生じる典型的な症状です。

甲状腺機能低下症では、倦怠感や無気力、集中力の低下なども伴うことが多く、この選択肢は適切です。

選択肢5. 発汗過多

発汗過多も甲状腺機能亢進症でみられる症状です。

甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることで代謝が亢進し、体温調節が影響を受けて発汗が増加します。一方、甲状腺機能低下症では、皮膚の乾燥や寒がりがみられることが多いです。

この選択肢は不適切です。

まとめ

甲状腺機能低下症は、甲状腺ホルモンの不足によって全身の代謝が低下する疾患であり、傾眠傾向、倦怠感、便秘、寒がり、皮膚の乾燥などの症状がみられます。他の選択肢(下痢、頻脈、眼球突出、発汗過多)は、むしろ甲状腺機能亢進症に関連する症状です。

したがって、正答は傾眠傾向です。

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