公認心理師の過去問
第7回 (2024年)
午前 問37
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問題
公認心理師試験 第7回 (2024年) 午前 問37 (訂正依頼・報告はこちら)
子どもの心理的アセスメントにおける人物画の表現の取扱いについて、不適切なものを1つ選べ。
- 知的発達の評価に用いる。
- 省略された物や部分について検討する。
- 描かれたものについて実施後に話題にする。
- 対人関係やパーソナリティの理解に活用する。
- 描画内容が示唆するものを一義的に解釈する。
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この過去問の解説 (2件)
01
子どもに対する心理的アセスメントについての問題です。
この問題の正答は「描画内容が示唆するものを一義的に解釈する」です。
では、選択肢を見てみましょう。
DAMグッドイナフ人物画知能検査では、子どもの描いた人物画によって知的発達を評価します。多くの問題を実施する知能検査よりも短時間で終えることができ、言語表現の少ない子どもに対しても実施することができます。
描かれた人物画について、体の部位がどの程度描かれているかなどによって、知能を評価していきます。
よって、選択肢の説明は適切と言えます。
人物画で省略された部分についての検討は重要です。
例えば、耳が省略された絵ならば、単純に描き忘れたのか、聞くことへの心理的な負担や不安があるのか、耳についてネガティブなイメージがあるのかなどをよく検討することがアセスメントにつながります。
よって、選択肢の説明は適切と言えます。
描かれた絵について、絵が完成した後には子どもと話をします。例えば、何歳の人を描いたのか、何をしているところなのかなど、具体的なイメージを聴くことによって、多くの情報を得ることができアセスメントにつながります。
よって、選択肢の説明は適切と言えます。
描かれた絵をよく検討し、対人関係やパーソナリティの理解に活用することができます。目や耳、口などのコミュニケーションに必要な部位をどのように表現しているかを検討するだけでも、人との関わり方に対する無意識の態度や手段を考えることができます。また、用紙に対する描かれた人物の大きさなどによって、自身をどのように捉えているかなどを考えるきっかけとなります。
よって、選択肢の説明は適切と言えます。
描かれた内容を一義的に解釈することは不適切です。
描かれた内容を1つの解釈に決めつけて考えてしまうと、偏ったアセスメントをしてしまう可能性があります。より柔軟に、多角的に検討することが重要です。自分一人の解釈では偏ってしまうような時には、他の心理職や指導者から意見をもらうことも良いでしょう。さまざまな可能性を持ちながらカウンセリングや支援を行うことによって、しだいに絵の本来の意味が見えてくることもあります。
子どもの描いた絵については、子どもの一般的な発達、子どもを取り巻く環境、子ども自身の知能や特性など、さまざまな視点を持って検討することを意識しましょう。絵について偏ったアセスメントにならないよう、公認心理師自身が柔軟な考え方や豊かな感受性をもつように意識することも大切です。
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02
以下に解説します。
人物画は、子どもの心理的アセスメントの一つとして利用されることがありますが、その解釈には注意が必要です。人物画の表現を通して子どもの心理状態や対人関係、認知的な発達段階などを理解することができますが、一義的な解釈は避けるべきです。
人物画は、個々の子どもにとって異なる意味を持つ可能性があるため、描画内容やその省略、強調された部分を含めて多面的に解釈し、子どもとの対話や他の心理的なデータと総合的に評価することが重要です。一義的な解釈に頼ると、子どもの心理や状況を正確に把握できない可能性が高くなります。
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