公認心理師の過去問
第7回 (2024年)
午前 問55
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問題
公認心理師試験 第7回 (2024年) 午前 問55 (訂正依頼・報告はこちら)
少年事件の調査における家庭裁判所調査官の業務に該当するものを2つ選べ。
- 心身鑑別
- 処分の決定
- 非行原因の把握
- 非行事実の認定
- 保護者に対する措置
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この過去問の解説 (3件)
01
この問題では、家庭裁判所調査官の役割と業務内容について正確な理解が求められます。
少年事件における家庭裁判所調査官の主な任務は、少年の環境調整、非行原因の究明、そして少年の処遇に関する調査と意見の提出です。
また、裁判官や裁判所の他の職員との役割の違いを理解することも重要です。
この選択肢は不適切です。心身鑑別は少年鑑別所で行われる業務であり、家庭裁判所調査官の直接の業務ではありません。調査官は鑑別結果を参考にしますが、実施はしません。
この選択肢は不適切です。処分の決定は裁判官の役割であり、家庭裁判所調査官の業務ではありません。調査官は処分に関する意見を提出しますが、最終決定権はありません。
この選択肢は適切です。非行原因の把握は家庭裁判所調査官の主要な業務の一つです。少年の家庭環境、学校生活、交友関係などを調査し、非行に至った背景を明らかにします。
この選択肢は不適切です。非行事実の認定は裁判官の役割であり、家庭裁判所調査官の業務ではありません。調査官は非行事実に関する情報を収集しますが、その認定は行いません。
この選択肢は適切です。家庭裁判所調査官は、少年の健全な育成のために必要な場合、保護者に対する指導や助言を行います。これは環境調整の一環として重要な業務です。
家庭裁判所調査官の主要な業務は、非行原因の把握と保護者に対する措置を含む環境調整です。
心身鑑別、処分の決定、非行事実の認定は調査官の直接の業務ではありません。調査官は少年の背景調査を行い、処遇に関する意見を提出しますが、最終的な判断や決定は裁判官が行います。
調査官の役割は、少年の更生と健全育成のための情報収集と環境調整に重点が置かれています。
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02
この問題は、裁判所ホームページ、法務省ホームページを参考に解説します。
家庭裁判所調査官とは、心理学や社会学などの専門的な知識を持ち、家庭裁判所で扱う家事事件、少年事件などについて調査を行う仕事です。
少年事件とは、20歳未満の少年(女子も含む)の犯罪について扱います。また、生活の状況から罪を犯すおそれのある少年についても含まれます。
では、選択肢を見てみましょう。
誤りです。
心身鑑別とは、少年鑑別所において法務技官により実施されるものです。少年の資質や性格、環境上の問題などを鑑別します。
法務技官は、心理学の専門的な知識を持ち、犯罪や非行の原因を分析したり、立ち直りの支援を行ったりする役割があります。
誤りです。
処分の決定は、調査や鑑別の結果に基づいて裁判官が行います。
少年事件の場合の処分は、保護処分(保護観察、少年院送致、児童自立支援施設送致など)、検察官送致、不処分(教育的働きかけ)、知事または児童相談所長送致、審判不開始(教育的働きかけ)などがあります。
正答です。
非行原因の把握は、家庭裁判所調査官が行います。少年や保護者の話を聴いたり、心理検査を行ったりして、非行の原因、生育歴、性格などを把握します。
誤りです。
非行事実の認定は、家庭裁判所の裁判官が行います。
正答です。
保護者に対する措置は、家庭裁判所調査官が行います。保護者に対し、保護者の責任を伝える、養育態度の見直しや被害弁償を促すなどの関わりをします。
家庭裁判所としては、保護者に対して、被害者の視点を取り入れる練習、社会奉仕活動、保護者会などの支援も行なっています。
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03
この問題では、家庭裁判所調査官の役割・業務についての理解が求められています。
司法分野において、「何が」、「どこで」、「誰が」行っているかに注目する必要があります。
この選択肢は誤りです。心身鑑別は、少年鑑別所で法務技官が業務です。少年鑑別所の中での行動観察や検査によって行われます。
この選択肢は誤りです。処分の決定は、家庭裁判所で裁判官が行う業務です。家庭裁判所調査官の報告に基づいて行われます。
この選択肢は正しいです。非行原因の把握は家庭裁判所調査官の業務です。非行を犯したとされる少年やその保護者の話を聴くことで動機や原因、生活環境などを調査します。これらの調査によって非行の原因を明らかにします。
この選択肢は誤りです。非行事実の認定は、家庭裁判所で裁判官が行う業務です。家庭裁判所調査官は、認定を行うための情報収集を行います。
この選択肢は適切です。家庭裁判所調査官は、保護者がどのように少年に指導する必要があるかアドバイスを行うことや、養育態度の見直しなども業務の1つです。
司法分野では、裁判所、鑑別所、保護観察所など多くの関係機関が連携しています。それぞれの機関にどのような職種があり、それらがどのような役割を担っているのかを把握しておくことが重要です。
家庭裁判所調査官の業務は、審判を行うための情報収集や保護者への指導、継続的な少年の指導などが挙げられます。
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