公認心理師の過去問
第7回 (2024年)
午後 問34

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問題

公認心理師試験 第7回 (2024年) 午後 問34 (訂正依頼・報告はこちら)

心理教育的援助サービスにおける、一次的援助サービスとして、最も適切なものを1つ選べ。
  • 開発的カウンセリング
  • 行動的カウンセリング
  • 折衷的カウンセリング
  • 治療的カウンセリング
  • 問題解決的カウンセリング

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この過去問の解説 (2件)

01

心理教育援助的サービスに関する考え方、その対象、それぞれの内容について把握しておきましょう。

選択肢1. 開発的カウンセリング

正解です。

開発的カウンセリングとは、児童生徒の心身の発達を促進し、人間教育活動により児童生徒の成長を促進させます。全ての児童生徒を対象としており、一次援助サービスとして適した解答となります。

選択肢2. 行動的カウンセリング

誤りです。

行動的カウンセリングとは、環境における不適応を起こしている人に対して、行動に焦点を当て、望ましい行動の強化を図り、望ましくない行動の排除を行います。

 

選択肢3. 折衷的カウンセリング

誤りです。

折衷的カウンセリングとは、特定のカウンセリング理論や技法にとらわれずに、複数の理論や技法を折衷して、最善の方法でクライエントに接するアプローチ法のことです。

選択肢4. 治療的カウンセリング

誤りです。

治療的カウンセリングとは、症状や解決したい悩みに対して、改善や解決を目的として行われる医学的モデルに基づいています。科学的立場に基づく「本当に効果のある方法」による介入が重視されてきており、近年はエビデンスに基づく支援の必要性が強調されるようにもなっています。

選択肢5. 問題解決的カウンセリング

誤りです。問題解決的カウンセリングでは、問題の解決や不適応状態からの回復を援助することを目的としています。これは、第三次的援助サービスに該当します。

まとめ

心理教育的援助サービスには3つのモデルがあります。

一次的援助サービスでは、すべての子どもを対象とした発達促進的、予防的援助を行います。
二次的援助サービスでは登校しぶり、学習意欲の低下、孤立など一部の子どもに対して早期発見、早期対応を行います。
三次的援助サービスでは、不登校、いじめ、非行、虐待などの特別な援助ニーズを持つ特定の子どもに対する援助を行います。

カウンセリングは主に二次的、三次的援助サービスとして行われることが一般的です。

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02

この問題で押さえておくポイントは、心理教育的援助サービスの三段階モデルと、各段階におけるサービスの特徴です。

 

特に一次的援助サービスの目的と対象を理解し、他の段階のサービスと区別できることが重要です。

 

一次的援助サービスは全ての人を対象とし、予防や成長促進を目的としていることを念頭に置いて選択肢を検討しましょう。

選択肢1. 開発的カウンセリング

この選択肢が正解です。開発的カウンセリングは全ての人を対象とし、個人の成長や潜在能力の開発を促進することを目的としています。これは一次的援助サービスの特徴と一致しています。

選択肢2. 行動的カウンセリング

行動的カウンセリングは特定の行動問題に焦点を当てるアプローチで、主に二次的または三次的援助サービスに該当します。全ての人を対象とする一次的援助サービスとしては適切ではありません。

選択肢3. 折衷的カウンセリング

折衷的カウンセリングは複数のアプローチを組み合わせる方法で、特定の問題や個人に対応するために用いられます。一次的援助サービスの全体的・予防的な性質とは異なるため、適切ではありません。

選択肢4. 治療的カウンセリング

治療的カウンセリングは既に問題が顕在化している個人を対象とするため、三次的援助サービスに該当します。全ての人を対象とする一次的援助サービスとしては適切ではありません。

選択肢5. 問題解決的カウンセリング

問題解決的カウンセリングは特定の問題に直面している個人を対象とするため、主に二次的援助サービスに該当します。全ての人を対象とする一次的援助サービスとしては適切ではありません。

まとめ

心理教育的援助サービスの三段階モデルにおいて、一次的援助サービスは全ての人を対象とし、予防や成長促進を目的としています。

 

開発的カウンセリングはこの特徴に合致し、個人の潜在能力を引き出し、問題の予防に貢献します。

 

二次的・三次的援助サービスとの違いを理解し、各段階に適したアプローチを選択できることが重要です。

 

心理教育的援助サービスの全体像を把握することで、効果的な支援が可能になります。

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