公認心理師の過去問
第7回 (2024年)
午後 問50

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問題

公認心理師試験 第7回 (2024年) 午後 問50 (訂正依頼・報告はこちら)

DSM−5の過食性障害の説明として、最も適切なものを1つ選べ。
  • 定期的な代償行為を伴う。
  • 過食のエピソードは空腹感によって起こる。
  • 過食のエピソードの後に罪悪感や嫌悪感を覚える。
  • 過食のエピソードでは時間をかけてゆっくり食べる。

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題では、DSM-5における過食性障害の診断基準と特徴を正確に理解することが重要です。

 

過食性障害は、反復する過食エピソードを特徴とし、その頻度や関連する心理的特徴、行動パターンが診断の鍵となります。

選択肢1. 定期的な代償行為を伴う。

この選択肢は不適切です。過食性障害では、神経性過食症とは異なり、定期的な代償行為(自己誘発性嘔吐や下剤乱用など)を伴いません。これは過食性障害と神経性過食症を区別する重要な特徴です。

選択肢2. 過食のエピソードは空腹感によって起こる。

この選択肢も不適切です。DSM-5の診断基準では、「身体的に空腹を感じていない時に大量の食物を食べる」ことが過食性障害の特徴の一つとして挙げられています。過食は必ずしも空腹感に起因するものではありません。

選択肢3. 過食のエピソードの後に罪悪感や嫌悪感を覚える。

この選択肕が正解です。DSM-5の診断基準では、過食エピソードの後に「自己嫌悪、抑うつ気分、または強い罪悪感を感じる」ことが特徴として挙げられています。これは過食性障害の重要な心理的側面を示しています。

選択肢4. 過食のエピソードでは時間をかけてゆっくり食べる。

この選択肢は不適切です。DSM-5の診断基準では、過食エピソードの特徴として「通常よりずっと早く食べる」ことが挙げられています。ゆっくり食べることは過食性障害の特徴ではありません。

まとめ

過食性障害は、定期的な代償行為を伴わない点で神経性過食症と区別されます。

 

過食エピソードは必ずしも空腹感によるものではなく、通常より早く大量に食べる傾向があります。過食後の強い罪悪感や自己嫌悪は重要な特徴です。

 

診断には、過食の頻度(週1回以上、3ヶ月間)や関連する心理的・行動的特徴を総合的に評価することが重要です。

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02

DSM-5の過食性障害の基準を把握しておきましょう。

選択肢1. 定期的な代償行為を伴う。

誤りです。

過食性障害では、神経性過食症のように反復する不適切な代償行動とは関係しない、と記載されています。

選択肢2. 過食のエピソードは空腹感によって起こる。

誤りです。

過食性障害では、身体的に空腹を感じていないときに大量の食物を食べる、と記載されています。

選択肢3. 過食のエピソードの後に罪悪感や嫌悪感を覚える。

正解です。

過食性障害では、後になって、自己嫌悪、抑うつ気分、または強い罪責感を感じる、と記載されています。

選択肢4. 過食のエピソードでは時間をかけてゆっくり食べる。

誤りです。

過食性障害では、通常よりずっと速く食べる、と記載されています。

まとめ

DSM-5では、摂食障害は、神経性やせ症、神経性過食症、過食性障害などの名称で分類されています。やせや嘔吐などの排出行動を伴わず過食のみの場合は過食性障害です。それぞれ整理しておきましょう。

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