一級建築士の過去問
平成27年(2015年)
学科2(環境・設備) 問23

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問題

一級建築士試験 平成27年(2015年) 学科2(環境・設備) 問23 (訂正依頼・報告はこちら)

図のような4面の壁( 1面は窓を含む。 )と1面の屋根からなる建築物のモデルの暖房負荷に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。ただし、壁、屋根、窓の熱貫流率は、それぞれ0.5W/( m2·K )、0.25W/( m2·K )、3.5W/( m2·K )とし、換気回数は0.5回/h、空気の容積比熱は1,200J/( m3·K )とする。また、定常伝熱で考えるものとし、壁、屋根、窓及び換気による熱損失のみを対象とする。
問題文の画像
  • 換気による熱損失は、建築物のモデル全体の熱損失の1/5よりも大きい。
  • 窓からの熱損失は、換気による熱損失の2倍よりも大きい。
  • 屋根からの熱損失は、壁からの熱損失の1/4である。
  • 換気による熱損失は、屋根からの熱損失よりも大きい。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は1です。

解答に先立って各部位による熱損失を求めます。
熱損失[W/K]は熱貫流率[w/m²·K](媒体の熱の伝えやすさ)に当該面積[m²]を乗ずることで求められます。

・壁による熱損失Q1
Q1=0.5×40=20W/K
・屋根による熱損失Q2
Q2=0.25×20=5W/K
・窓による熱損失Q3
Q3=3.5×5=17.5W/K
・換気による熱損失Q4
熱損失の単位[W/K]をつくるにあたって
W=J/sより比熱を換気回数(時間単位を秒単位に変換したもの)で除することでWを求めることができます。
Q4=1200[J/( m³・K )]÷(0.5×3600)[/s]×50[m³]=8.3W/K
・全体の熱損失Q
Q=Q1+Q2+Q3+Q4=50.8W/K

1:誤りです
Q4/Q=8.3/50.8=0.16となりこれは1/5(0.2)より小さいです。

2:設問通りです
Q3=17.5>2×Q4=16.6W/Kより

3:設問通りです
Q2=1/4×Q1=5W/Kより

4:設問通りです
Q4=8.3W/K>Q2=5W/Kより

参考になった数39

02

まず、各部位と全体の熱損失を算出します。
【各部位の熱損失=熱還流率×面積】
壁からの熱損失=0.5×40=20
屋根からの熱損失=0.25×20=5
窓からの熱損失=3.5×5=17.5
換気による熱損失=1200÷3600×0.5×50=8.3
全体の熱損失=20+5+17.5+8.3=50.8

1 誤。8.3÷50.8=0.16<1/5
2 正。8.3×2=16.6<17.5
3 正。20×1/4=5
4 正。8.3>5

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03

各部位の熱損失[W/K]
壁からの熱損失:0.5×40=20
屋根からの熱損失:0.25×20=5
窓からの熱損失:3.5×5=17.5
空気の容積比熱は1200[J/(㎥・K)]
換気による熱損失:
1200÷3600×換気量
=0.33×換気回数×全容積=8.3
全体の熱損失(合計)=50.8

1.(8.3)÷(50.8)=0.16<1/5 不適当な記述です。
2.17.5÷8.3≒2.1 正しい記述です。
3.5÷20=0.25=1/4 正しい記述です。
4.8.3>5 正しい記述です。

参考になった数16