一級建築士の過去問
平成27年(2015年)
学科2(環境・設備) 問31

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問題

一級建築士試験 平成27年(2015年) 学科2(環境・設備) 問31 (訂正依頼・報告はこちら)

空気調和設備・換気設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 半導体や液晶を製造する工場のクリーンルームにおいては、清浄度を保つために周囲の室に対して10Pa程度の正圧となるように換気し、塵埃の流入を防止する。
  • 直だき吸収冷凍機室の給気量は、室内発熱を除去するための換気量と燃焼に必要な空気量とを合わせた量とする。
  • 換気ダクトにおいて、ダクト直管部の単位長さ当たりの圧力損失は、一般に、平均風速の二乗に比例する。
  • パッケージユニット方式の空調機のAPF( Annual Performance Factor )は、実際の使用状態に近い運転効率を示す指標であり、想定した年間総合負荷と定格時の消費電力から求められる。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は4です。

1:設問通りです
クリーンルームでは汚染空気の排気、ドアの開閉、室内での人の作業を考慮して差圧を10~20Pa程度に設定します。

2:設問通りです
吸収冷凍機とは、冷媒である水を蒸発させた際の気化熱(吸熱)を利用して室内に冷凍空気を送るもので冷媒にフロンを使わないので環境負荷が小さく、冷媒を状態変化させるための圧縮機を持たないので騒音・振動が小さい特徴があります。
また「直だき」とは、冷凍サイクルの際に冷媒の温度を上げるために直接ガスなどを焚くことを言います。

3:設問通りです
円形ダクトにおける圧力損失には以下の特徴があります。
・ダクト長さに比例
・ダクト内径に反比例
・風速の二乗に比例

4:誤りです
「想定した年間総合負荷と定格時の消費電力から求められる。」は、COPの算出方法の説明となっております。
APFは冷房・暖房期間における除去・供給熱量[kWh]と消費電力量[kWh]から求められます。

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02

4が不適当です。

1.記述のとおりです。周囲との差圧が大きすぎると扉の開閉に支障が出るた
 め、10Pa程度が望ましいとされます。

2.記述のとおりです。

3.記述のとおりです。なお、ダクトの圧力損失には直管部の摩擦損失や局部の
 形状によるものや機器抵抗などがあります。

4.APF( Annual Performance Factor )は、通年エネルギー消費効率ことで、
 パッケージエアコンが[冷房期間+暖房期間を通じた除去・供給熱量]を
 [冷房期間+暖房期間に消費する総電力量]で除した値です。

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03

1 正。扉の開閉に支障がない程度の正圧にすることが望ましいです。

2 正。

3 正。

4 誤。APFは年間冷暖房能力(kWh)を年間消費電力量で除した値です。

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