一級建築士の過去問
平成27年(2015年)
学科2(環境・設備) 問32

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問題

一級建築士試験 平成27年(2015年) 学科2(環境・設備) 問32 (訂正依頼・報告はこちら)

空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 空調用水蓄熱槽の利用温度差を確保するためには、変流量制御より定流量制御のほうが望ましい。
  • 蓄熱媒体には、水や氷の他にも土壌や建築物の躯体を用いることが可能である。
  • 空調におけるPID制御は、比例・積分・微分の三つの利点を組み合わせた制御方式である。
  • デシカント空調は、排熱等を用いることにより潜熱を効率よく除去することが可能なため、潜熱と顕熱とを分離処理する空調システムに利用できる。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は1です。

1:誤りです
温度に合わせて流量の調整をすることを考慮して定流量制御より変流量制御のほうが望ましいです。

2:設問通りです
熱容量の大きなコンクリート(躯体)に蓄冷や蓄熱を行うことで躯体全体を蓄熱媒体として利用する「躯体蓄熱」も空調システムの一つとして採用されています。

3:設問通りです
PID制御とは空調設備における自動制御装置に搭載されているフィードバック制御のことで目標値に制御量値を近づけるために修正動作を行うためのものです。

4:設問通りです
デシカント空調機はデシカント(乾燥剤)を用いた吸着により除湿を行います。
したがって顕熱(温度交換を起こす熱交換)と潜熱(水分蒸発のように温度変化を起こさない熱交換)とを分離させることができます。

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02

1が不適当です。

1.定流量制御より変流量制御のほうが望ましいです。

2.記述のとおりです。太陽の日射を蓄熱体である床コンクリートスラブに蓄熱
 して暖房に利用するダイレクトゲインなどがあります。

3.記述のとおりです。

4.記述のとおりです。従来の過冷却方式の空調と比べ、排熱を利用して潜熱の
 みを効率よく除去することが可能であり、潜熱と顕熱と分離した空調システ
 ムに利用できます。

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03

1 誤。空調用水蓄熱槽の利用温度差を確保するためには、定流量制御より変流量制御のほうが望ましいです。

2 正。

3 正。PID制御は、比例制御(Proportional Control)、積分制御(Integral Control)、微分制御(Derivative Control)を組み合わせた制御方式です。

4 正。デシカント空調機は、排熱等を用いることにより潜熱を効率よく除去することが可能なため、潜熱と顕熱とを分離処理する空調システムに利用でき、従来の空調機に比べて省エネとなります。

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