一級建築士の過去問
令和5年(2023年)
学科1(計画) 問3

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問題

一級建築士試験 令和5年(2023年) 学科1(計画) 問3 (訂正依頼・報告はこちら)

建築や都市に関する『著作物』(著作者、発行年)とその説明との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。
  • 『広場の造形(芸術的原理に基づく都市計画)』(カミロ・ジッテ、1889年) ――― ヨーロッパ各地の歴史的な広場を分析することで、中世の街並みに起源をもつ自然発生的な都市空間の構成を再評価し、そのスケール感や空間感覚を学ぶことの重要性を主張した。
  • 『装飾と犯罪(装飾と罪悪)』(アドルフ・ロース、1908年) ―――――――――― 建築の快適性や有用性といった実用的側面を重視し、文化としての生活との有機的関連性を欠き、実用に資することのない表面的な装飾が不要であることを主張した。
  • 『空間・時間・建築』(ジークフリート・ギーディオン、1941年) ―――――――― 「空間」という概念を前面に押し出し、近代建築を西欧の建築の歴史的な流れの中にあらためて位置づけることを試み、近代建築のもつ特徴や理論の正当性を主張した。
  • 『都市の建築』(アルド・ロッシ、1966年) ―――――――――――――――――― 歴史上の建築を例に、曖昧さや複雑さのある建築の魅力を伝え、不整合性をもつ多様な建築表現の有効性を示し、単純化・抽象化されすぎた近代建築が建築の唯一の解でないことを主張した。

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題は建築や都市についての著作物に関する問題です。

難易度が高い問題であるため、しっかり復習し、著作物の題名、作者、内容をリンクしておきましょう。

選択肢1. 『広場の造形(芸術的原理に基づく都市計画)』(カミロ・ジッテ、1889年) ――― ヨーロッパ各地の歴史的な広場を分析することで、中世の街並みに起源をもつ自然発生的な都市空間の構成を再評価し、そのスケール感や空間感覚を学ぶことの重要性を主張した。

正しい組合せです。

「広場の造形(カミロ・ジッテ)」は、ヨーロッパ各地の歴史的な広場を分析し、空地が広すぎたりアンバランスであったりすると主張し、都市の美しさの重要性について語った著作物です。

選択肢2. 『装飾と犯罪(装飾と罪悪)』(アドルフ・ロース、1908年) ―――――――――― 建築の快適性や有用性といった実用的側面を重視し、文化としての生活との有機的関連性を欠き、実用に資することのない表面的な装飾が不要であることを主張した。

正しい組合せです。

「装飾と犯罪(アドルフ・ロース)」は、建築は実用性や快適性が重要であり、表面的な装飾は不要であることを主張した著作物です。

選択肢3. 『空間・時間・建築』(ジークフリート・ギーディオン、1941年) ―――――――― 「空間」という概念を前面に押し出し、近代建築を西欧の建築の歴史的な流れの中にあらためて位置づけることを試み、近代建築のもつ特徴や理論の正当性を主張した。

正しい組合せです。

「空間・時間・建築(ジークフリート・ギーディオン)」は、「空間」を中心に語っており、近代建築を西欧の建築の歴史的な流れの中に位置づけることで、近代建築の特徴や理論の正当性を改めて主張した著作物です。

選択肢4. 『都市の建築』(アルド・ロッシ、1966年) ―――――――――――――――――― 歴史上の建築を例に、曖昧さや複雑さのある建築の魅力を伝え、不整合性をもつ多様な建築表現の有効性を示し、単純化・抽象化されすぎた近代建築が建築の唯一の解でないことを主張した。

誤った組合せです。

「都市の建築(アルド・ロッシ)」は、都市は大きな建築であり、建築は小さな都市であると主張しており、都市の建築の在り方について言及している著作物です。

設問の著作物は「建築の多様性と対立性(ロバート・ヴェンチュリー)」です。

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02

建築や都市についての著作物に関する問題です。

選択肢1. 『広場の造形(芸術的原理に基づく都市計画)』(カミロ・ジッテ、1889年) ――― ヨーロッパ各地の歴史的な広場を分析することで、中世の街並みに起源をもつ自然発生的な都市空間の構成を再評価し、そのスケール感や空間感覚を学ぶことの重要性を主張した。

正しいです。
『広場の造形(芸術的原理に基づく都市計画)』(カミロ・ジッテ、1889年)は、

ヨーロッパ各地の歴史的な広場を分析し、中世の街並みに起源をもつ自然発生的な都市空間の構成を再評価しました。この書籍では、広場のスケール感空間感覚を学ぶことの重要性を主張しました。

選択肢2. 『装飾と犯罪(装飾と罪悪)』(アドルフ・ロース、1908年) ―――――――――― 建築の快適性や有用性といった実用的側面を重視し、文化としての生活との有機的関連性を欠き、実用に資することのない表面的な装飾が不要であることを主張した。

正しいです。

装飾と犯罪(装飾と罪悪)』(アドルフ・ロース、1908年)

建築の快適性や有用性を重視し、文化としての生活との有機的関連性を欠き、実用に貢献しない表面的な装飾は不要であると主張しました。

選択肢3. 『空間・時間・建築』(ジークフリート・ギーディオン、1941年) ―――――――― 「空間」という概念を前面に押し出し、近代建築を西欧の建築の歴史的な流れの中にあらためて位置づけることを試み、近代建築のもつ特徴や理論の正当性を主張した。

正しいです。

『空間・時間・建築』(ジークフリート・ギーディオン、1941年)

空間」という概念を重視し、近代建築を西欧の建築の歴史的な流れの中に位置づけることを試みました。近代建築の特徴や理論の正当性を主張しました。

選択肢4. 『都市の建築』(アルド・ロッシ、1966年) ―――――――――――――――――― 歴史上の建築を例に、曖昧さや複雑さのある建築の魅力を伝え、不整合性をもつ多様な建築表現の有効性を示し、単純化・抽象化されすぎた近代建築が建築の唯一の解でないことを主張した。

誤りです。

設問の著作物は「建築の多様性と対立性(ロバート・ヴェンチュリー)」です。

 

『都市の建築』(アルド・ロッシ、1966年)は

都市を大きな建築物と捉え、建築を小さな都市とみなすという主張をしています。

この著作では、都市の建築の在り方について言及しています。

まとめ

著作物の題名、作者、内容を学習しましょう。

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