一級建築士の過去問
令和5年(2023年)
学科1(計画) 問5

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問題

一級建築士試験 令和5年(2023年) 学科1(計画) 問5 (訂正依頼・報告はこちら)

建築物の屋根や庇に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 陸屋根は、信頼性及び耐久性のある防水工事を施すほか、水下にルーフドレンを複数設置する又はオーバーフロー管を設けることが、建築物内への漏水防止に有効である。
  • 積雪地で採用されるスノーダクト方式の無落雪屋根は、都市部などで、隣地との間に雪を堆積する空間がない場合に有効である。
  • 霧除け庇は、窓等の外部に面する開口部の上部に設ける小庇のことであり、雨仕舞いにおいて有効である。
  • 建築物の開口部に設ける水平の庇は、北緯35度の地点において、一般に、南面の開口部に設けるよりも西面の開口部に設けたほうが、夏期における日射遮蔽効果が期待できる。

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題は屋根や庇に関する問題です。

屋根の形状ごとの特徴や庇の効果をしっかり理解することがポイントです。

選択肢1. 陸屋根は、信頼性及び耐久性のある防水工事を施すほか、水下にルーフドレンを複数設置する又はオーバーフロー管を設けることが、建築物内への漏水防止に有効である。

正しいです。

陸屋根とは、傾斜がない屋根のことです。

水が溜まりやすいため、信頼性のある防水工事の実施、複数のルーフドレンの設置、オーバーフロー管の設置等、室内への漏水防止を考慮する必要があります。

選択肢2. 積雪地で採用されるスノーダクト方式の無落雪屋根は、都市部などで、隣地との間に雪を堆積する空間がない場合に有効である。

正しいです。

屋根のスノーダクト方式とは、屋根の中央に向かって傾斜した方式です。

雪が地面に落ちる心配がなく、無落雪屋根の主流となっています。

隣地との間に雪を堆積する空間がない狭小地等に有効です。

選択肢3. 霧除け庇は、窓等の外部に面する開口部の上部に設ける小庇のことであり、雨仕舞いにおいて有効である。

正しいです。

霧除け庇とは、開口部の上部に設ける小さい屋根のことであり、小庇ともいいます。

雨仕舞いに効果があります。

選択肢4. 建築物の開口部に設ける水平の庇は、北緯35度の地点において、一般に、南面の開口部に設けるよりも西面の開口部に設けたほうが、夏期における日射遮蔽効果が期待できる。

誤りです。

建築物の開口部に設ける水平庇において、夏季における日射遮蔽効果を高めるためには西面の開口部に設けるよりも南面の開口部に設けた方が効果を高めることができます。

夏季の南中高度が高いためです。

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02

屋根や庇に関する問題です。

選択肢1. 陸屋根は、信頼性及び耐久性のある防水工事を施すほか、水下にルーフドレンを複数設置する又はオーバーフロー管を設けることが、建築物内への漏水防止に有効である。

正しいです。

陸屋根とは、最低限の水勾配を確保した、ほとんど傾斜の無い屋根です。

水が溜まりやすいため、信頼性・耐久性のある防水工事の実施、水下にルーフドレンを複数設置オーバーフロー管の設置など、建築物内への漏水防止を施す必要があります。

選択肢2. 積雪地で採用されるスノーダクト方式の無落雪屋根は、都市部などで、隣地との間に雪を堆積する空間がない場合に有効である。

正しいです。

屋根のスノーダクト方式とは、屋根を中央に向かって傾斜させる方法です。

これにより、雪が地面に落ちることなく、屋根の落雪を防ぐことができます。

この方式は、都市部など、隣地との間に雪を堆積させるスペースが限られているような狭小地に有効です。

選択肢3. 霧除け庇は、窓等の外部に面する開口部の上部に設ける小庇のことであり、雨仕舞いにおいて有効である。

正しいです。

霧除け庇とは、窓など建物の外部に面する開口部の上部に設けられる小庇のことであり、主に雨仕舞いの目的で使われます。

選択肢4. 建築物の開口部に設ける水平の庇は、北緯35度の地点において、一般に、南面の開口部に設けるよりも西面の開口部に設けたほうが、夏期における日射遮蔽効果が期待できる。

誤りです。

北緯35度の地点において、開口部に設ける水平庇により夏季における日射遮蔽効果を高めるためには、西面に設けた場合より南面に設けたほうがよいです。

理由は、夏季における南中高度(太陽高度)が高いからです。

まとめ

屋根の形状ごとの特徴や庇の効果を学習しましょう。

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