一級建築士の過去問
令和5年(2023年)
学科2(環境・設備) 問14
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問題
一級建築士試験 令和5年(2023年) 学科2(環境・設備) 問14 (訂正依頼・報告はこちら)
事務所ビルの飲料用受水槽に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 塩素による腐食の発生を防ぐため、ステンレス鋼板製の受水槽は、水面上部(気相部)には水面下部(液相部)より耐食性の高いステンレス鋼材を用いた。
- 断水時におけるBCP対策等のため、受水槽の容量を1日予想給水量の2倍に設定したので、塩素滅菌装置を設置した。
- 水槽内における藻類の増殖を防ぐため、屋外に設置するFRP製の受水槽は、水槽照度率{(水槽内照度[lx]/水槽外照度[lx])×100 }[%]が10%以下のものを用いた。
- 水槽内の滞留水による死水ができないようにするため、大容量の受水槽内には迂回壁を設けた。
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この過去問の解説 (3件)
01
この問題は事務所ビルの飲料用受水槽に関する問題です。
見慣れない設問が多いためしっかり復習しておきましょう。
正しいです。
受水槽内部は水面下部(液相部)よりも水面上部(気相部)の方が腐食しやすいため、水面上部(気相部)に耐食性の高いステンレス鋼材を用います。
正しいです。
断水時のBCP対策として受水槽の容量を大きくした場合、上水の貯留時間増大による水質劣化を防止するため、塩素滅菌装置を設置します。
誤りです。
屋外に設置するFRP製の受水槽には、藻類の増殖を防ぐため水槽照度率(水槽内照度/水槽外照度×100)が0.1%以下のものを用います。
正しいです。
大容量の受水槽内には上水が滞留しないように迂回壁を設け、死水ができないようにする対策が必要となります。
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02
この問題は給排水衛生設備に関する問題です。
正解です。
ステンレス鋼板製の受水槽において、水面上部(気相部)には水面下部(液相部)より耐食性の高いステンレス鋼材を用い、塗装や通気日を設けるなどして塩素ガスによる腐食の発生を防ぐ対策を行います。
正解です。
BCP:Business Continuity Planning(事業継続計画)
飲料水の受水槽の容量は、一般的には、1日予想給水量の1/2(4/10~6/10)程度とされています。1日予想給水量の2倍程度に増やす場合には、水道法の規定による残留塩素の濃度を確保するため、塩素滅菌装置等により塩素注入を行う必要があります。
誤りです。
FRP製の受水槽では、水槽内における藻類の増殖を防ぐため、遮光性を有するものとし、水槽照度率は0.1%以下とします。
正解です。
水槽内でほぼ静止し、塩素消毒の効果が減少し汚染された水を死水といいます。水槽内の滞留水による死水ができないようにするため、大容量の受水槽内には迂回壁を設けたり、水槽の流入管と流出管を対角の位置に取り付けるなどの措置が必要となります。
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03
事務所ビルの飲料用受水槽に関する問題です。
正しいです。
受水槽内部の水面上部(気相部)は水面下部(液相部)よりも腐食しやすいため、水面上部(気相部)には耐食性の高いステンレス鋼材を用います。
正しいです。
断水時におけるBCP対策のため、受水槽の容量を1日予想給水量の2倍に設定するなど大きくした場合は、水質劣化を防止するため、塩素滅菌装置を設置する必要があります。
誤りです。
水槽内における藻類の増殖を防ぐため、屋外に設置するFRP製の受水槽には、水槽照度率(水槽内照度/水槽外照度×100)が0.1%以下のものを用います。
正しいです。
水槽内の滞留水による死水ができないようにするため、大容量の受水槽内には迂回壁を設けるなど対策が必要です。
各用語、特徴をしっかり学習しましょう。
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