一級建築士の過去問
令和5年(2023年)
学科4(構造) 問19

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問題

一級建築士試験 令和5年(2023年) 学科4(構造) 問19 (訂正依頼・報告はこちら)

土質及び地盤に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 砂質土の内部摩擦角は、一般に、N値が大きくなるほど小さくなる。
  • 土の含水比は、一般に、細粒分含有率が大きくなるほど大きくなる。
  • 地震動が作用している軟弱な地盤においては、地盤のせん断ひずみが大きくなるほど、地盤の減衰定数は増大し、せん断剛性は減少する。
  • 液状化の おそれ のある地層が基礎底面以深に存在している場合は、液状化の度合い、液状化の おそれ のある地層の厚さ及びその上部の地層構成等を考慮して、沈下等の影響について検討する。

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この過去問の解説 (2件)

01

建築物が沈んだり、傾いたりしないためには地盤をよく知ることが大切です。

地盤の支持力に関係する土の性質や、液状化に関する事項などを重点的に覚えましょう。

選択肢1. 砂質土の内部摩擦角は、一般に、N値が大きくなるほど小さくなる。

誤。

砂質土ではN値が大きくなると内部摩擦角は大きくなります。

選択肢2. 土の含水比は、一般に、細粒分含有率が大きくなるほど大きくなる。

正。設問の通りです。

選択肢3. 地震動が作用している軟弱な地盤においては、地盤のせん断ひずみが大きくなるほど、地盤の減衰定数は増大し、せん断剛性は減少する。

正。

地盤のせん断ひずみが大きいということは、

地震によって地盤が大きく揺れているということです。

大きな地震で地盤が揺れるほど地盤の減衰定数は増大し、

地盤のせん断剛性は減少します。

選択肢4. 液状化の おそれ のある地層が基礎底面以深に存在している場合は、液状化の度合い、液状化の おそれ のある地層の厚さ及びその上部の地層構成等を考慮して、沈下等の影響について検討する。

正。設問の通りです。

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02

この問題は土質及び地盤に関する問題です。砂質土と粘性土の特徴をしっかり理解することがポイントとなります。

選択肢1. 砂質土の内部摩擦角は、一般に、N値が大きくなるほど小さくなる。

誤りです。

内部摩擦角とは土を構成している土粒子間の摩擦や噛み合わせを角度で表すものであり、N値が大きくなるほど大きくなります。

選択肢2. 土の含水比は、一般に、細粒分含有率が大きくなるほど大きくなる。

正しいです。

土の細粒分含有率が大きくなるほど間隙が大きくなるため、含水比も大きくなります。

選択肢3. 地震動が作用している軟弱な地盤においては、地盤のせん断ひずみが大きくなるほど、地盤の減衰定数は増大し、せん断剛性は減少する。

正しいです。

せん断剛性とはせん断変形する時の硬さで、減衰とは振動が時間と共に小さくなることです。せん断ひずみが大きくなるとせん断変形が大きくなり地震エネルギーが変形に費やされるため、せん断剛性は低下し減衰定数は増大します。

選択肢4. 液状化の おそれ のある地層が基礎底面以深に存在している場合は、液状化の度合い、液状化の おそれ のある地層の厚さ及びその上部の地層構成等を考慮して、沈下等の影響について検討する。

正しいです。

液状化の恐れのある地層が基礎底面以下にある時は液状化により地盤が基礎を支持できなくなる可能性があるため、沈下等の影響について検討する必要があります。

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